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「自撮りを勝手に晒されて…」中高生に広がるネットいじめ、被害者たちの声

匿名性が高く、特に外から見えにくいことから、深刻化すると懸念されている「SNSいじめ」。BuzzFeed NewsのLINE公式アカウント「バズおぴ」に寄せられた読者の皆さんの声をご紹介します。

インターネットやSNSを通じたいじめ。その実態は、どうなっているのか。

小中学校、高校を対象にした2018年の調査では、パソコンや携帯電話を使った「ネットいじめ」が過去最高となったことも明らかに。なかでも匿名性、閉鎖性の高いSNSいじめは深刻で、自殺者も出ています。

BuzzFeed NewsのLINE公式アカウント「バズおぴ」で、この問題について意見を募ったところ、現役の高校生や、過去にいじめにあった経験のある人たちから、様々な意見が寄せられました。その一部をご紹介します。

「質問箱」で悪口を

いちばん多く寄せられたのは、SNSを介して匿名で質問を送ることができるサービス「質問箱」を介したいじめだった。

《眠り猫、17歳、高校2年生、女性》

2年の途中から入部した部活はすごく楽しみでしたが、2カ月ほどすると質問箱におそらく部活の友達から「顧問の先生が好きでそれが目的で部活に入ったお前なんかと一緒にやりたくない」「邪魔だからやめろ」などのメッセージが送られてきました。。

部活に行くと表面上はみんな普通に私に接してくれていて、それが更に怖くなりました。大好きだった部活に行くのが怖くて怖くて、結局私は部活を辞めることになりました。

匿名で送られてくる分、誰かわからずどれも信用できなくなり、疑心暗鬼になることが多いネットいじめはとても恐ろしいものだと思いながら、とても憎く感じています。私はまだ、部活を続けたかったのに。


《しめ、18歳、高校3年生、女性、秋田》

匿名で好き放題に言ってくる人が多くて、その時期はとても苦しみました。誰かわからないので「もしかしたらクラスのみんなにこんな風に思われてるんじゃないか」と一時期学校に行くのが辛いことがありました。


《あい、17歳、高校2年生、女性、京都》

私も匿名の「質問箱」というサイトをインスタで募集したら悪口を書かれていました。誰かもわからない匿名は怖かったです……

自撮りを勝手にまわされた

りんご、21歳、大学2年生、女性、長野》

SNOWなどの自撮りアプリが出てきて人気になってきたとき、中学3年の頃の同級生と、お互いに自撮りをして送り合っていました。

普通に仲がいいと思ってたのでやっていたのですが、その子に送った写真が裏でまわっていたらしく、高校に入学して初めて会う人が廊下ですれ違う時に見てきました。

最初はそのことを知らなかったのでわかりませんでしたが、気づいてからは人の目が怖くなりました。仲がいいと思ってた子に裏切られたのはとてもショックでした…

それから裏でどんなことを言われているのか分からなくて精神的に病んでしまい、不登校になり自殺未遂行為をしたりするようになりました。最終的に不登校になり、高校を転入しました。

学校の先生にも話しましたが、学校を転校する手続きのための書類には、一身上の都合と書けと言われました。言ってもどうにもならない状況に怒りを通り越して、意見を言う意味なんてないと思うようになりました。

それから通信制の高校に転校し、3年間の学業を修了し、今は海外大学にて勉強しています。今は充実した学生生活を送っていますが、今でもあの頃のことを思い出すと心が痛いし、涙が出てきます。

こんな思いをする人が減ることを祈ってます。

個人情報を晒すと脅されて…

《稜太、16歳、高校2年生、男性、千葉》

LINEでのいじめを受けたことがあります。僕の場合はグループから「仲間外れにする」のではなく、数人組のグループに「強制的に参加させられる」ものでした。

3対1で3人が集中的に嫌なことをしてくる、抜けたら個人情報を晒すぞ などと脅してくるなど……。あとになって、3人のうち1人が「さすがに私も耐えられない」と助けてくれました。

「持ち物を隠される」などの学校内外での直接的ないじめが、大人の目が厳しくなり減少した分、SNSという大人が介入しないツールを利用して「直接」いじめをするケースもまだまだあると思います。

裏垢などを利用した「間接」のいじめも身の回りではありました。


「裏グループ」で仲間外れに

《しょうこ、19歳、フリーター、女性、徳島》

私は高校1年生のころ、部活動で同い年の部員に、私だけのいない裏グループを作られてました。

夏休み前に発覚して、夏休み明けに先輩、顧問の先生に相談しても、改善等はありませんでした。部活は、冬休み前に辞めてしまいましたが、正直キツかったです。

「頼れる先生に相談した」

《鐡矢、17歳、高校2年生、男性、静岡県》

ネットいじめはかなりまずい状況だと思う。ネットいじめをする本人(加害者)は、「ここなら、教師や親にバレないだろうから、アイツ(被害者)のことをとことん叩いてやろう」って思いながらSNSに書いていることが多い。

自分自身この被害にあったことがあるが、SNSに遠回しに書き込み、わかる人には分かるように書いており、すぐに学校の生徒指導の教師に報告し対応してもらった。

誰か1人でもそのようなものに遭遇したら学校の頼れる教師に相談し、スクリーンショットなどの証拠を抑えておくことが大切。そうすることで加害者が虚偽の説明をした時に覆すことができ、素早く対応していただける。

ネットいじめは怖い。だから、あまりSNSをやらない方がいい。そして、余計なことは何も、書いたり、発信したりしないことが大切。


見知らぬ誰かを傷つける「いじめ」

このほか、ネットやSNSを通じた「能人や、「見知らぬ誰か」に対するいじめ、「ママ友」の間のいじめに関する意見もあった。

《きょうこ、21歳、大学3年生、女性、東京都》

知り合いを標的としたいじめよりも、見知らぬ誰かを簡単に傷つけるいじめが気になっています。YouTubeのコメント欄や、SNSのコメント欄などでは冷酷な言葉が並んでいます。

目に見える世界では他人とあまり関わっていないはずなのに、ネットの世界では顔も知らぬ誰かと隣り合わせ、そんな状況が当たり前です。どこか窮屈で寂しいなと思います。


《くるくる、22歳、フリーター、女性、関西》

芸能人への匿名アカウントによる誹謗中傷、記者による陰湿なスクープ、1つの失敗に対する袋叩き……。悪口を書き込むことが容易になり、罪悪感も感じなくなったことが、こうした「ネットいじめ」の原因のひとつではないでしょうか。

スマホ普及率も上がり、常に持ち歩くことが当たり前の中、少し指を動かせば相手の悪口・嘘・噂を画面を介することで悪気を感じる事なく呟けるようになってしまったのかもしれません。


《市村美羽、37歳、東京都》

私は小学2年生の子供を持つ母です。

私の小学校ではママ友たちがグループラインで特定のママ友の悪口を言っていたり、例えば4人グループのラインでやりとりをしている途中で1人除いた3人のグループラインが作られ、そこでも平行して話しが展開されるという事があり、ドン引きしました。

このような母親がいる現実を目の当たりにして、子供のイジメが無くなるわけがないよなと落胆している今日この頃です。


「サバイバー」たちからの声も

いじめに遭いながら、それを乗り越えた人からは、いま苦しむ人に対し、こんな言葉が寄せられた。

《るい、25歳、女性、宮城》

7年前の高校生だったころ、部活の男子学生に堂々とSNSのコメント欄で複数人からの悪口投稿をされました。投稿された翌日、泣きながら部活へ登校しましたが、今でも絶対にあのときの気持ちは、忘れないし許せないと思っています。

専門学生に上がってからも、すごく仲良くしていた友達の裏垢に悪口投稿をされ、非常に不快な思いと悲しい思いをしました。

今ではその子とは和解して仲良くしていますが、数年間は仲良くしながらも、また書かれるんだろうかと不安な気持ちがありました。しばらくは表面上では、許していても深層では許せなかったです。

SNSは便利な面もありますが、人を傷つけ命を奪ってしまうかもしれないとうことを、忘れずに考えながら投稿してほしいと思います。


自分を守れるのは自分だけ

《ぱぴこ、25歳、公務員、女性、東京都》

私も過去にひどいいじめにあったことがあります。乗り越えられたのは「学校に通い続ける義務」を放棄することができた自分の諦めの良さと、数少ない大切な大切な友人のおかげです。

今現在、いじめを受け辛くて悩んでいる義務教育中の子どもたちに知ってほしいことは、「誰がなんと言おうと、自分を守れるのは自分だけ」ということです。

もしいじめを受けているのなら、授業も試験も資格もそっちのけで好きなように学校生活を送り、学校を卒業できるぎりぎりの期間頑張って登校してその後は不登校になればいいのです。そう思います。

もう誰にも自殺なんてしてほしくない。


文科省の担当者は、BuzzFeed Newsの取材に対し、もし自分が被害にあったら「すぐ信頼できる大人や友達に訴えてください。大切なことは『SOS』と『自己防衛』です」と呼びかけています。

ネットいじめに文科省では、「24時間子供SOSダイヤル」(0120-0-78310)を開設しています。


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