【歌詞全文】嵐が「国民祭典」で歌った奉祝曲「Ray of Water」テーマは”水” 天皇陛下の即位祝い

    20年前はYOSHIKIが、10年前はEXILEが歌った「奉祝曲」。嵐が歌ったのは組曲「Ray of Water」の第三楽章「Journey to Harmony」。テーマは、天皇陛下が長年研究されている「水」で、作詞は本家の岡田惠和さん、作曲は菅野よう子さんだ。

    11月9日に開かれた天皇陛下の即位を祝う「国民祭典」で、ジャニーズの人気グループ・嵐が「奉祝曲」を歌った。

    嵐が歌ったのは組曲「Ray of Water」の第三楽章「Journey to Harmony」。この組曲は3部構成で、天皇陛下が長年研究されている「水」がテーマになっている。

    AFP=時事

    「Ray of Water」は「水に差し込むまばゆい光」をイメージした曲名という。

    作詞はNHKの朝ドラ『ちゅらさん』や『ひよっこ』で知られる脚本家の岡田惠和さん。作曲は『マクロス』シリーズや『創聖のアクエリオン』などで音楽を担当した菅野よう子さん。

    第一楽章「海神」はオーケストラによる演奏、第二楽章「虹の子ども」は全盲のピアニスト・辻󠄀井伸行さんが演奏し、第三楽章「Journey to Harmony」は嵐の5人が歌った。指揮は菅野さんが担った。

    「Journey to Harmony」歌詞全文は以下の通り。

    君が笑えば世界は輝く 誰かの幸せが今を照らす 僕らのよろこびよ君に届け


    はじめはどこかの岩かげにしたたり 落ちたひとしずくの水が平野流れ やがて研ぎ澄まされ 君をうるおし 鳥たちをはぐくみ 花たちとたわむれ あの大河だってはじめはひとしずく 僕らの幸せも大河にすればいい


    ごらんよ僕らは君のそばにいる


    君が笑えば世界は輝く 誰かの幸せが今を照らす 僕らのよろこびよ君に届け


    星明りにじんでふと立ち止まったら 雨の匂いのなかに虹のうたを聴こう かすかなそのうた まるでひとしずく 静かにつながって 確かにつながって 青い空の下 夢など語りあう 愛とか語りあう それが僕の願い


    ごらんよ光は君とともにいる


    君が笑えば世界は輝く 誰かの幸せが時代を照らす 僕らのよろこびよ君に届け


    君が笑えば世界は輝く 誰かの幸せが今を照らす 僕らのよろこびよ君に届け


    大丈夫鳥は歌っている 大丈夫空は輝いてる 大丈夫水は流れている 大丈夫海は光っている 大丈夫君と笑ってゆく 大丈夫君と歩いてゆこう

    20年前はYOSHIKIが、10年前はEXILEが

    時事通信

    奉祝曲は、これまでも天皇陛下に関する祝い事などの際にたびたびつくられてきたものだ。

    1990年の「即位の礼」では「平成の秋」、1993年に当時皇太子だった天皇陛下と雅子さまのご成婚時には「平成の春」というマーチがつくられた。

    どちらも作曲を担ったのは、近衛文麿元首相のおいで、宮内庁楽部の指揮者も務めていた故・近衛秀健さんだ。

    今回のようにアーティストが「奉祝曲」に前面に出てくるようになったのは、実は90年代後半になってからだ。

    また、1999年(平成11年)の「天皇陛下の即位10年を祝う国民式典」では、ロックグループX JAPANのYOSHIKIさんが、自ら作曲した「Anniversary」をオーケストラとともに披露した。

    また、2009年の「即位20年を祝う民間の式典」では、EXILEが奉祝曲を歌と踊りで披露し、「サングラスを取った」と話題を呼んだ。この「太陽の花」は作詞を秋元康さん、作曲を岩代太郎さんが手掛けた。

    さらに、2019年の即位30年を祝う祭典「感謝の集い」では、天皇皇后両陛下の御製「御旅」に、松任谷由実さんと、その夫で音楽プロデューサーの正隆さんが曲をつけた。歌は由実さんと、フォークデュオゆずが披露した。

    戦前は海外アーティストも

    写真週報(145号)昭和15年11月30日、国立文書館所蔵 / Via jacar.go.jp

    では、戦前はどうだったのか。

    たとえば上皇さまの生誕時(1939年)には、詩人の北原白秋が作詞し、「シャボン玉」で知られる中山晋平が作曲した童謡「皇太子様お生まれになった」がレコード化され、大ヒットしている。

    また、その翌年の1940年には、国内外の音楽家によって大々的に奉祝曲がつくられた。

    この年は「日本書紀」に記された神武天皇の即位から2600年目(皇紀2600年)にあたり、これを記念した式典(写真)や演奏会が各地で開かれたのだ。

    当時は神武天皇の伝説をもとにした北原白秋の詩に、信時潔が曲をつけた「海道東征」のほか、ドイツのリヒャルト・シュトラウスら海外の音楽家も奉祝曲を作曲した。

    日本政府はアメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、ハンガリーの6カ国に依頼していたが、当時は泥沼化した日中戦争の真っ只中だった。東京オリンピックや万国博覧会が中止になるなど、日本が国際的に孤立を深めていた時期とも重なっていた。

    こうした時局の悪化から、アメリカは作曲を拒否している。対米開戦はこの2年後のことだった。

    なお、海外の音楽家が作曲した紀元2600年の奉祝曲はCDにもなっている(ボーナストラックに玉音放送付き)。