自民党の杉田水脈・衆議院議員が寄稿文で「(LGBTは)生産性がない」などと主張し、批判が高まっていることを受け、7月27日午後7時から自民党本部前で行われた、杉田議員の辞職を求める抗議活動。
Twitter上では「自民党がLGBT自治体議員連盟の抗議声明の受け取りを拒否した」という情報が拡散しているが、これは間違いだ。
そもそも抗議声明は、LGBT当事者の区議などでつくる「LGBT自治体議連」世話人で、自身もゲイの前田邦博・文京区議ら4人が提出している。
4人は党本部の建物内に入ることはできなかった。声明については警備員に一度受け取りを拒否されたが、最終的には受け取ってもらったという。
ただ、党職員による対応はなく、終始警備員によるものだったという。
当初の警備員による受け取り拒否が、現場を通じて拡散したとみられる。石坂区議も「情報が錯綜し、誤情報が流れているよう」と指摘している。
この情報は、ネットメディア「LITERA」が「杉田水脈と自民党のLGBT差別に5000人が自民党本部前で怒りのデモ!自民党は抗議声明を受け取り拒否」という見出しで配信したことでさらに拡散。
記事は午前11時現在、TwitterやFacebookで2400近くシェアされているほか、「excite. ニュース」などにも転載されている。
BuzzFeed Newsでは、当日の現場の様子をTwitterモーメントにまとめている。今後も随時記事を掲載する。
UPDATE
BuzzFeed Newsの取材に応じた石坂区議によると、議連で自民党に改めて問い合わせ、抗議声明を党として受け取ったことを確認したという。
「受け取ったことをきっかけに、きちんと対応を進めてもらいたいと思います」という石坂区議は、こう話した。
「自民党所属の国会議員の中からも、事態を問題とするものや、今後きちんと施策を進めていくという発言が出ました。一昔前では考えられないことで、当事者の声を無視できない状況になっているのではないかと思います」
「表面的な謝罪等で終わるのではなく、きちんと党内で前向きな議論や啓発を進め、自民党の中から二度とこうしたことが言動がないようきちんと反省をし、より実効的な施策を進めてもらうことが必要です」
声明の扱いを巡っては、警備員が声明を受け取ったことを「実質的な受け取り拒否だ」などとする批判もTwitterで上がっていた。
だが石坂区議によると、事前の問い合わせの段階で「党職員が対応する時間を過ぎているため、警備員が対応する」となっていたという。