5月15日に北海道北斗市の山中に自衛隊機が墜落し、男性隊員4人が死亡した事故。任務は北海道知事の災害派遣要請を受けたものだった。
その内容は「急患輸送」。離島や高度医療を受けられない地方部から、患者を輸送する任務だ。
聞きなれないかもしれないが、実は自衛隊の災害派遣の中でもっとも多い。
1年あたりの平均(過去5年分)は409件。島の多い県(長崎や鹿児島、沖縄)からの要請が多く、2016年度は約85%だったという。
具体的には、どのようなケースがあるのだろうか。たとえば、今回の派遣はこのような内容だった。
島しょ地域や山中など厳しい環境下で、急患輸送の任務に当たる。事故は1990年以降4件目だ。
2007年3月には徳之島山中に陸上自衛隊第101飛行隊のヘリが墜落、陸上自衛隊員4人が死亡している。
また、1994年12月には北海道奥尻島に向かっていた航空自衛隊千歳救難隊のヘリが墜落し、隊員5人が死亡。
1990年2月には、陸自第101飛行隊の飛行機が遭難し、隊員4人と民間医師が行方不明となった。