「殺人行為と同然です」香港警察の実弾発射で高校生が重体、周庭氏は非難

    この日は中国建国70年の節目にあたり、緊張が高まっていた。その中でデモ隊と警官隊の衝突が発生し、実弾の発射があったとみられる。高校2年の男子生徒は左胸を撃たれて重体。けが人は15人にのぼっているという。

    香港警察が10月1日、民主化を求めるデモ隊に向けて実弾を発射し、男子高校生1人が重体となっている。

    デモを率いてきた民主化活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏は、日本語で「殺人行為と同然です」と警察を非難した。

    これまで警察が威嚇射撃として上空に実弾を発射したことはあったが、実弾でけが人が出たのは始めて。今後、批判が高まりそうだ。

    共同通信によると、実弾を受けたのは高校2年の男子生徒。左胸を撃たれて重体という。ロイター通信によると、けが人は15人にのぼっている。

    この日は中国建国70年の節目にあたり、緊張が高まっていた。複数の場所でデモが起き、デモ隊と警官隊の衝突も発生。実弾の発射があったとみられる。

    つい先程、18歳の高校生が至近距離から警察に銃で左胸を撃たれました。実弾でした。この高校生は今、危篤状態に陥り、病院で治療中です。 あの警官は銃で足を狙うのではなく、心臓を標的にしました。殺人行為と同然です。

    民主化活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏は自身のTwitterで「悪の警察」と表現。

    天安門事件をなぞらえ、「1989年の人殺し、2019年の人殺し」という言葉とともに、「1989年の殺人者、誕生日おめでとう」と記された中国国旗をツイートした。中国共産党政権への強い皮肉だ。

    周庭(アグネス・チョウ)氏は、「あの警官は銃で足を狙うのではなく、心臓を標的にしました。殺人行為と同然です」とツイートしている。



    サムネイル:Anthony Kwan/Getty Images