「ひげ」は身だしなみに反するのか ヒゲの隊長による自衛隊のひげ事情

    「ひげを生やすのは個人の自由」とする大阪地裁の判決が出ていたが…

    「ひげ」は果たして身だしなみに反するのかーー?そんな議論が巻き起こっている。

    判決を受け、大阪市の吉村洋文市長は「なんだこの判決」と控訴の意思を示した。

    なんだこの判決。控訴する。 旧市営交通はサービス業。身だしなみ基準を定め、そのルール自体が合法なのに(判決)、守らなくていいなんて理屈通らない。身内の倶楽部じゃない。公務員組織だ。お客様の料金で成り立ち、トンネルには税金も入ってる。控訴だ。https://t.co/IGLn6LZWd7 @YahooNewsTopics

    こうした流れの中で、「ひげは身だしなみに反するのか」という議論がTwitter上で起きた。そして、髭を生やした著名人として佐藤議員の名前が上がったのだ。

    佐藤議員は自衛隊のイラク派遣で隊長を務め、その鼻ヒゲから「髭の隊長」と呼ばれるようになっていた。

    規律の厳格化を進めた橋下徹前市長も、佐藤議員の写真を引用リツイート。

    公職の中でも政治家は選挙の選択にさらされる。ダメなら落とされる。通常の公務員は選択にさらされない。選択にさらされることと自由はコインの裏表。身分保障があるなら自由は制限される。 https://t.co/uiZ4hbNbER

    橋下氏は、選挙で「選択にされされる」政治家と、「選択にさらされない」公務員を並列で語る議論そのものを批判していた。

    当の「ひげの隊長」は1月19日朝、自衛隊時代の写真とともに、こんなツイートを投稿した。

    【自衛隊のヒゲ】 陸自では、品位を保つ義務はある一方、鼻ヒゲは認められている。ただ、あご髭はダメだ。それは防護マスク装着時に、ガスがヒゲとマスクの間から入って来る可能性もあるからだ。イラク派遣時には、毎朝、あご髭を剃るよう指導していた またイラクでは鼻ヒゲはコミニュケーションにも益

    自衛隊法には、「品位を保つ義務」がある。ただ、ひげの禁止規定はないという。

    佐藤議員は、陸上自衛隊では「鼻ヒゲは認められているがあご髭はダメ」と指摘。あごと防護マスクに隙間ができてしまうことをその理由にあげた。

    さらに、「イラクではコミュニケーションにも益」としている。

    実際、イラク派遣時には、現地の男性が口ひげをたくわえるという文化にのっとり、多くの隊員がひげを生やしていたことが注目されていた。

    ただ、部隊や状況にもよるようだ。当時の長崎新聞(2004年1月)によると、部隊によっては長の判断で「好ましくない」とするケースもあるとしている。