今年のカレンダーや手帳、自分で書き直す必要があるかもしれません…

1年延期で開催される予定の東京五輪に合わせ、「海の日」と「スポーツの日」(元・体育の日)、そして「山の日」が移動することが決まっています。
実は印刷された多くのカレンダーや手帳には、この祝日が反映されていません。なぜならこの移動に関する改正特例法が公布されたのが、12月4日と最近のことだからなんです。
本来、東京五輪は昨年開催のはずだったため、こうして祝日が移動するのは2年連続です。内閣官房によると、今年の祝日は以下の通りに変更されています。
(1)海の日(7月第3月曜)→7月22日(木):五輪開催式前日
(2)スポーツの日(10月第2月曜)→7月23日(金):五輪開催式当日
(3)山の日(8月11日)→8月8日(日):五輪閉会式当日
この移動により、7月は22日(木)から25日(日)までが4連休に。
8月は8日が日曜日のため9日(月)が振替休日になり、8月7日(土)から9日(月)までが3連休になります。いっぽう、10月の祝日はゼロに。
もし、手元のカレンダーや手帳が以下のようになっていたら、注意が必要です。
(1)7月19日(月)が「海の日」
(2)8月11日(水)が「山の日」
(3)10月11日(月)が「スポーツの日」
この3日、実際は「平日」ですから……。
どうしてこんなギリギリに?

どうして、このようなことになってしまったのでしょうか? 実は、祝日の移動を決める「特例法」の審議に時間がかかっていたからなんです。
そもそもこの特例法は「アスリート、観客等の円滑な輸送と、経済活動、市民生活の共存を図る」目的があります。
祝日を移動するためには法改正が必要で、法案は閣議決定を経て5月29日に国会に提出されていました。しかし、6月までの通常国会では新型コロナ対策に関する法案などが成立した一方で、この法案は審議未了のままに。
その後も野党の求めに与党が応じないまま国会はなかなか開かれず、菅義偉新首相の指名のために召集された9月の臨時国会も3日で終了。結果的に10月に召集された臨時国会で審議され、11月に成立、12月4日に公布されました。
カレンダーは基本的に、前年の10月末ごろが納期。その1年ほど前から製作を開始する場合もあり、12月の段階の決定では間に合わないケースがほとんどです。
10月の段階では、内閣府にも業者から多くの問い合わせが寄せられていたといいます。手元のカレンダーの「祝日」の記載に気をつけてくださいね。