自由も、名前も、子どもまでも、奪われた。俳優が記録した「ある病」の歴史【写真】
多くの人々の人生を、自由を、そして子どもたちの命を奪った、国の「ハンセン病」隔離政策。その歴史にカメラを向け続けてきたのが、俳優・石井正則さんです。世界から切り離された13の園で何を見たのか。「国立ハンセン病資料館」で写真展を開いている石井さんに、隔離の記憶について聞いた。
多くの人々の人生を、そして子どもたちの命を奪った、国の「ハンセン病」隔離政策。
いまでも、全国に13ある国立療養所には、1090人(2020年5月1日現在)が暮らしている。平均年齢は、86.3歳だ。
すべての療養所をめぐり、その歴史にカメラを向け続けてきた俳優・石井正則さんがいま、東京都東村山市の「国立ハンセン病資料館」の展覧会を開いている。

世界から切り離され、自由も命も名前も奪われていた13の園で、彼は何を見たのだろうか。その一部を紹介する。
インタビュー記事はこちら:「命カエシテ」強いられた堕胎、奪われた子どもの命。「ある病」の記憶と向き合った俳優、その警鐘

堕胎児供養碑(2018年、栗生楽泉園、群馬県)

正門からの眺め(2016年、多磨全生園、東京都)

回春寮内部(2018年、長島愛生園、岡山県)

消毒風呂(2018年、長島愛生園、岡山県)

解剖台(2019年、大島青松園、香川県)

コンクリート壁(2019年、菊池恵楓園、熊本県)

菊池医療刑務所跡(2019年、菊池恵楓園、熊本県)

納骨堂(2019年、菊池恵楓園、熊本県)

ヒノキの垣根(2019年、星塚敬愛園、鹿児島県)

三代目火葬場(2019年、星塚敬愛園、鹿児島県)
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インタビュー記事はこちら:「命カエシテ」強いられた堕胎、奪われた子どもの命。「ある病」の記憶と向き合った俳優、その警鐘
石井正則写真展「13(サーティーン)~ハンセン病療養所の現在を撮る~」は12月6日(日)まで、国立ハンセン病資料館2階企画展示室で開催されている。休館日は月曜および国民の祝日の翌日。
入館時間は午前10時〜11時半、午後1時半〜午後3時。午前午後上限10人、事前申し込み制。予約はこちらから。
11月3日(祝・火)午後3時半〜4時半には、YouTubeで石井さんによる作品解説ライブを予定している。入所者による詩の朗読もある。事前予約不要。