環境省が、うなぎの画像を無断転用で謝罪→「著作権に関する知識がなかった」

    画像が、飲食店検索サイトからの無断転用だったと発覚したという。

    環境省が、「土用のウナギはご予約を」と食品ロスにつながらないよう、食べるのであれば予約して注文するよう呼びかけたTwitterの投稿で、批判が相次いだことでツイートを削除した問題。

    投稿で使われたうな重の画像が、無断転用だったと環境省が7月23日に明らかにし、著作権侵害に当たる行為だったとして謝罪した。

    うな重の画像を添付した投稿は、7月22日のもの。

    7月27日が土用の丑の日と紹介し、「ウナギの準備を考えている方もいるのでは?」としたうえで、こう書いた。

    食品ロスにならないように大事にいただきましょう。食べる方はできるだけ予約して、季節の行事を楽しみましょう!

    そして、末尾には食品ロスに関して啓発するサイトのURLを載せた。

    ニホンウナギは、環境省が2013年に、国際自然保護連合(IUCN)も2014年に「絶滅危惧IB類」としてレッドリストに掲載。

    そのため、「ニホンウナギは絶滅危惧種なのに食べることを推奨するのか」などの批判が相次ぎ、炎上状態に。環境省は同日中にツイートを削除した。

    BuzzFeed Newsの取材で、公式Twitterを管理する広報室は「食品ロスを削減するために、ツイートをしました。しかし、真意が伝わっていないと判断したため、削除をしました」などと削除理由を語った。

    著作権に関する知識

    その後、画像が飲食店検索サイトからの無断転用だったと明らかにしたのだ。

    今回のツイートの文言や画像を用意したのは、環境省リサイクル推進室。

    画像を用意した職員が、インターネットで「うなぎ 画像」と検索をかけ、ヒットしたもののうち、今回の画像を選んで、無断転用したという。

    また、投稿時にはどの飲食店の画像かを把握しておらず、ツイート後に相次いだ批判の中から、画像の転用を指摘する声を確認。掲載元を調べた結果、無断転用だったとわかったという。

    BuzzFeed Newsの取材に、同室の担当者は言う。

    「食品ロスの話をするうえで、担当者がうな重の画像をつけたほうが良いと思い、画像をつけました。それで、検索をかけて見つけた画像が、第三者に権利が帰属するにも関わらず、使用してしまいました」

    担当者は、著作権に関する知識がなかったということか。そう問うと、「そうですね。左様でございます」と答えた。

    すでに環境省は、飲食店検索サイトと飲食店に謝罪。いずれも「ご理解をいただけたと認識しております」という。

    今後、うな重の画像を投稿する場合

    担当者には注意指導をし、再発防止のため、SNS運用時には省内で連絡を密にして「(画像などの)確認を徹底していきます」と語った。

    今後、うな重の画像を投稿する際にはどうするのか。そう尋ねた。

    「今の段階では考えておりません。ただ、権利帰属の関係からしますと、実際に(職員がうな重を)いただいた時に写真を撮らせていただくなど、私どものほうで写真を撮る形になります」

    事前に飲食店側に掲載許可を得れば良いのではないか、と返すと、担当者は「そうですね。店舗様への取材ができれば、それはありえますね」