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日常ではひとりのゲイであり仕事人だ 日本最大のイベントをまとめる彼が見つめる先

日本最大のLGBTの祭典「東京レインボープライド」の共同代表理事は願う。

日本最大のLGBTの祭典「東京レインボープライド」が、今年もフィナーレを迎えようとしている。

5月5日からは東京・代々木公園のステージにパフォーマーたちが集結。6日には歌手の浜崎あゆみさんのライブのほか、渋谷と原宿を行進するパレードがある。

共同代表理事の山縣真矢さんは、「オープンにしていないLGBTの当事者の方には、イベントのような活動を避ける人もいます。ですが、そういう人にも来てほしいんです」とBuzzFeed Newsに思いを語る。

Kensuke Seya / BuzzFeed

NPO法人「東京レインボープライド」共同代表理事の山縣真矢さん

東京レインボープライドは、今年で7回目となった。

だが、東京でのパレードとしての歴史は、実は長い。初めてのパレードは、1994年にさかのぼる。

その後、団体内での衝突などによる中断や復活、そして団体の分裂という紆余曲折を経て、「東京レインボープライド」が立ち上がった。2011年5月のことだった。

Keith Tsuji / Getty Images

2014年

12年から毎年開催できているものの、それまではパレードが「3年続くと中断」というジンクスがあったそうだ。

今年も盛大にパレードができるのは、当たり前に思えるが、決してそうではない。

Kensuke Seya / BuzzFeed

山縣さんが運営に携わり始めたのは2002年。35歳のときだ。

長く関わってきたからこそ言う。

「辛く悲しい思いをしてきました。後悔を今でもずっと抱えています。かつてのように、パレードの中止や団体の分裂はしてほしくありません」

Barcroft Media / Getty Images

2017年

現在の祭典にはパレードだけでなく、「フェスタ」が加わり、参加者数もブース数も右肩上がりだ。昨年は約10万5千人が参加し、約150のブースが並んだ。今年はその数を上回る見込みだ。

また、以前はほとんどが外資系企業による協賛を受けていたが、日系企業の協賛も増えている。

そうして規模が大きくなった今、山縣さんは「これまで1回も来場していない人に来てもらい、LGBTなどいろんなことを考えてもらったり、喜んだり、楽しんだりしてもらいたい」と語る。

Barcroft Media / Getty Images

2017年のパレード

パレードの目的は、セクシュアルマイノリティの存在を可視化し、社会的な理解を深め、差別や偏見をなくしていくこと。

自分がセクシュアルマイノリティだと、周囲に公表していない「クローゼット」の当事者にもぜひきてほしい、と言う。

日本では、LGBTの社会的認知や理解、そして配慮が少しずつ進んでいるが、当事者たちに対して嫌悪感を示す発言や、偏見や差別が依然としてある。

そのために、クローゼットの人の方が、オープンにしている人に比べて断然多いのが現状だ。

Kensuke Seya / BuzzFeed

そのようなクローゼットの当事者たちには、ひっそりと暮らしたいなどの理由で、東京レインボープライドのような活動を避ける人もいるという。

今、運営に積極的に関わるスタッフの1人もかつてはそうだった。

「ゲイである彼は、パレードなどの活動をやっている人がうざい、近寄りたくないと思っていたようです。それでも接するうちに、活動している人たちは、聖人君子ではないし、近寄りがたい人たちではないと思ってくれたようで、少しでも貢献したいと本名を伏せながら関わってくれるようになりました」

Nurphoto / Getty Images

2016年

山縣さんも一歩日常に戻れば、ひとりのゲイであり、ひとりの仕事人としての顔を持つ。活動家としての顔は、一面に過ぎない。

だから、活動している人に対する「イメージを変えたい」と話す。

「自分らしく生きていくために社会を変えたいと、自分の思いを出発点として、顔や名前を隠しながら活動している人はたくさんいます。クローゼットでも、できることはたくさんありますし、東京レインボープライドに足を運んでくださることもその一つだと思っています」

「非当事者の方も含め、いろんな人に来てもらうため、敷居を少しでも下げるように努めています。きっと楽しんでもらえるはずです」

Kensuke Seya / BuzzFeed

今年の東京レインボープライドでは、ライブをする浜崎あゆみさんに期待する気持ちもある。

「浜崎さんは、LGBTフレンドリーですし、新宿2丁目に飲みに来るアーティストです。彼女がライブで歌うから行ってみよう、と来てくださっても嬉しいです」

今はただ「とにかく無事に終わってほしい」と考えている。

「若い人たちが運営を頑張ってくれていて、毎年開催できてとても嬉しいです。来場していただけたら、良い点があれば『来てよかった』『ここが改善されてよかった』などスタッフに直接話しかけ、褒めてほしいです」

Barcroft Media / Getty Images

2015年

山縣さんが考える、東京レインボープライドの最終目標は何か。

「LGBTという言葉がなくなり、イベントを開催しなくなること、と言う人もいます。ですが、私は、将来的にはそういう垣根を越えてほしいです」

「当事者と非当事者、マイノリティとマジョリティの境なく、生と性の多様性を祝福するイベントとして、その日はみんなで音楽を聴いたり、いろんな話をしたりして、生きていることや自分のセクシュアリティを喜びあえるイベントとして続いていけば良いなと思っています」

「いつまでも差別や偏見はなくならないと思うけれど、それが理想ですね」


BuzzFeed Japanは東京レインボープライドのメディアパートナーとして、2018年4月28日から、セクシュアルマイノリティに焦点をあてたコンテンツを集中的に発信する特集「LGBTウィーク」を実施中です。

記事や動画コンテンツのほか、Twitterライブ「#普通ってなんだっけ LGBTウィークLIVE」も配信。

また、5〜6日に代々木公園で開催される東京レインボープライドでは今年もブースを出展。人気デザイナーのステレオテニスさんのオリジナルフォトブースなどをご用意しています!

BuzzFeed
BuzzFeed JapanNews

バズフィード・ジャパン ニュース記者

Contact Kensuke Seya at kensuke.seya@buzzfeed.com.

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