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注目されない築地の有害物質 マスコミの報道を比べてわかった豊洲との差

土壌調査をした築地市場の広範囲で有害物質が検出された。

東京都は5月25日、築地で土壌調査した111地点のうち30地点で、土壌汚染対策法が定める基準を超えるヒ素や水銀などの有害物質が検出されたと発表した。

豊洲の汚染はこれまでの調査や報道で注目を集めていたが、築地に関してはこれまで広範囲にわたる本格的な調査が実施されていなかった。

ただ、豊洲の汚染が連日、新聞やテレビで報じられたのと比べると、築地の汚染はそれほど注目を集めていないように思われる。

敷地内の30ヶ所で見つかった基準値を上回る有害物質は、鉛(最大4・3倍)、ヒ素(同2・8倍)、水銀(同1・8倍)、フッ素(同1・5倍)、六価クロム(同1・4倍)の5種類。

主要5紙は、5月26日朝刊でいずれも今回の問題を一面に掲載しなかった。社会面などでの各紙の見出しは以下の通りだ。

  • 読売新聞「築地土壌 基準超の水銀 都調査 水産・青果通路の地下」
  • 朝日新聞「築地 基準超す汚染30地点 移転可否判断に影響も」
  • 毎日新聞「都知事判断に影響 築地土壌調査 30地点基準値超す」
  • 産経新聞「築地土壌から有害物質 都調査 30カ所で基準超え」
  • 日経新聞「築地の土壌からヒ素検出 豊洲との比較焦点」
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見出しは以下の通り。

  • 読売新聞「専門家会議 豊洲『科学的には安全』地下水対策も提案」
  • 朝日新聞「豊洲 再び基準超の汚染 ベンゼン100倍シアン・ヒ素も検出」
  • 毎日新聞「豊洲『ベンゼン100倍』報告 小池氏判断焦点に」
  • 産経新聞「小池知事『重く受け止め』 豊洲ベンゼン100倍 管理システム影響」

築地の汚染の方が、明らかに扱いが小さい。

では、ネットでの話題の広がりはどうだろう。BuzzFeed NewsはFacebookやTwitterでのシェア数などを測るツール「Buzzsumo」を使って調べた。

26日午後7時現在、日経新聞が速報として配信した「築地市場、土壌からヒ素や六価クロム検出」が計4735だった。他紙の記事は100前後がほとんどだった。

一方、豊洲市場に関して過去1年間で最も拡散されたのは毎日新聞の「全面協力のはずの石原氏 一転、ヒアリング拒否」で計約8700。盛り土問題で騒がれるなかで、石原慎太郎元知事の対応を報じたものだった。

ネット上の拡散を見ても、築地の汚染の方が注目度が低い。メディアの扱いが小さいことや、それによって世間の関心が薄れていることがわかる。

豊洲市場でも地下水から国の環境基準の100倍のベンゼンが検出されるなどした。しかし、外部有識者からなる「専門家会議」が、地上は科学的に安全だと報告した。そもそも、地下水は豊洲では使わない。

建物が完全にコンクリートで覆われる密閉型の豊洲市場は、開放型の築地市場よりは衛生面で優れている。

では、今回初めて汚染が広範囲で見つかった築地市場はどうか。

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ただし、都は今夏にも深さ10メートルまで採掘し、土壌と地下水を詳細調査するという。

日々、賑わっている築地市場では、老朽化による耐震性の問題や場内の狭さ、衛生面を問題視する指摘がある。

昨年8月半ばに都が調べた空気中のベンゼン濃度は、築地市場の方が豊洲市場よりも高い。今回見つかった水銀も常温でも揮発する物質だ。

生鮮食品を扱うため、小池百合子知事は「安全と安心は違う」と説明し、科学的に安全だと証明されている豊洲への移転の可否を決断できないできた。

小池知事は「現時点で第三の道はない」とし、築地と豊洲以外の選択肢はないとしている。

豊洲に移転するのか、築地に残るのか。築地からも汚染が見つかったことで、どちらにしても、丁寧な説明が求められる。

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バズフィード・ジャパン ニュース記者

Kensuke Seyaに連絡する メールアドレス:kensuke.seya@buzzfeed.com.

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