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伊藤詩織として生きていいんだ。「世界で最も影響力のある100人」に選出され

ジャーナリストの伊藤詩織さんは、「名誉なこと」で「嬉しかった」と喜びの声をあげた。

ジャーナリストの伊藤詩織さんが9月23日、米誌「タイム」による毎年恒例の「世界で最も影響力のある100人」に初めて選出された。

伊藤さんは、報道陣の取材に応じ、「名誉なこと」で「嬉しかった」と喜びの声をあげた。

伊藤さんについては、東京大学名誉教授で、社会学者の上野千鶴子さんが紹介文を寄せた。

紹介文には、伊藤さんが「日本の女性が#MeToo運動に参加することを後押しし、花を持って被害体験を語ることで性暴力に抗議する『フラワーデモ』に火をつけた」と記された。

そして、「日本社会は、性暴力を黙認することをついに拒絶し始めた」と締められた。

「伊藤詩織として生きていいんだ」

こうした紹介のもと「世界で最も影響力のある100人」に選出されたことに、伊藤さんは、これは自分だけが受けた評価ではないとの思いとともに、「伊藤詩織として生きていいんだ」とも感じたという。

「世界的に評価いただいたことは、どんなに被害者だって言われても、『ここにいていいんだ』『ここを堂々と歩いていいんだ』ということを言っていただいたと感じます。この賞は私がいただいたものではなく、同じように思っているような人に向けられたものだと思っています」

「私は私でいいんだってこと。伊藤詩織として生きていいんだ、サバイバーとして生きていていいんだ、と。だから、他の方も堂々と生きていいんだよ、と。辛い過去を話したって、笑顔で道を歩いていいんだ、と思いました」

また、「世界で最も影響力のある100人」には、テニスの大坂なおみ選手も2年連続で選ばれた。

伊藤さんを巡っては、元TBS記者の山口敬之さんから性行為を強要されたとして民事訴訟を起こし、一審で勝訴。山口さん側は1月、この判決を不服として東京高等裁判所に控訴し、審理が続いている。

その後、Twitterで伊藤さんを中傷する内容の数多くのツイートに「いいね」 を押し、これらの中傷に好感を示したり、事実に基づかない誹謗中傷の投稿により精神的苦痛を受けたなどとして、杉田水脈衆院議員(自民)ら計5人を提訴している。