目薬といったら、このサイズじゃないですか。手の平に納まって、ポケットに入れても違和感がまったくないやつ。
これで十分だと思っていたのですが、ロート製薬の理想は斜め上をいっていました。
みなさんどう思います?次の振り切った4つのデザイン。
<日本の場合>
大半の人が、スマホやパソコンなどデジタルデバイスを長時間使っている日本。
目の疲れは世界トップレベルと考え、目薬をさすだけではない仕様に。
なんでこんな不思議な形かというと、液剤を点眼しながら、目の周りの「ツボ」を刺激できるようにしたからなんだって。
<オーストラリアの場合>
多くの人がサングラスをかけているイメージのあるオーストラリア。目薬をさしているときに上を向いたら、強い紫外線を直接受けてしまいます。
では、下を向いてさせないものか。
ボタンを押すと、目薬が蒸気となって噴射するようにしました。だから、もう安心ですね。
<アイスランドの場合>
気温は通年で氷点下が当たり前。寒すぎるアイスランドでは、一般的な目薬の容器では、中身が凍ってしまうそう。
それではダメだ、と車のガラスヒーターの機能を搭載して、目薬が固まらない優れものになりました。
大きな蓋にし、分厚い手袋をつけたままでも、簡単に開けられます。
<カザフスタンの場合>
カザフスタンは国土のほとんどが砂漠。地面が水平なのは稀なんだとか。
不安定な場所でも、目薬をピンポイントにさせるよう「ジャイロ機能」を付けました。
たとえ、ラクダに乗りながらでも、アイセンサーが瞳を確実にとらえます。
なんかかっこいいな。でも、ちょっと待ってください。たしかに、各国の課題はわかるんですが...。
これらの目薬、本当に商品化しようと思っているのでしょうか?だって、かさばりすぎじゃない?ポケットに入らないですよ?
そう尋ねると、ロート製薬の担当者は「理想をいえば、どれも商品化して、現地の方に届けたい」とBuzzFeed Newsに語りました。
この4カ国だけでなく、あわよくば世界各国の課題に対応する目薬を開発して、世界中に届けたいとのことです。
本当に実現するかはまだわかりませんが、どうも商品化の可能性はあるようです。
来年で目薬を発売して110周年だから
そもそも、振り切ったデザインを考えたのは、目薬を発売してから来年で110周年に合わせて開いた展示会のため。
「環境的に目に過酷な地域」との視点で選ばれたのが、これらの4カ国で、アクションカメラ「GoPro」を現地のリサーチャーにつけてもらい、動画を見て課題を分析。
各地の課題に対応するため、制約や限界にとらわれることなく、夢や理想を膨らませながら「真剣に」考え抜いたそうです。
そして、今回のデザインにそれぞれたどり着いたといい、「なかなか奇抜なものに仕上がりました」と担当者は笑います。
「今日も砂嵐が強いので...」
カザフスタンのリサーチャーは「今日も砂嵐が強いので、早急な商品化を望みます」と好感触だったよう。
「突っ込みどころ満載ですが、皆様に興味を持ってもらえたら嬉しいです」と担当者は話しています。
目薬の概念が変わるアイデアの数々。いつか商品化されたら、試してみたいですね。