豊胸、美容整形、脱毛などの美容目的の医療施術をめぐって、様々なトラブルが起きているとして、消費者庁は11月22日、Twitterを更新し、改めて注意喚起した。
4つをチェック項目を列挙し、よく考えてから施術を受けるか決めてほしい、と呼びかけている。
1.使用する薬がどんなものか、自分でも説明できる?

美容目的の自由診療で用いる薬や材料、機器などは、法律で承認されていない場合がある。
そのため、施術で使われる医薬品や医療機器などがどのようなものか、その安全性と有効性について自分でも説明できるくらいまで、医師の説明をしっかりと聞いて理解することが大切だという。
2.リスクや副作用についても納得した?

施術の効果だけでなく、施術に伴うリスクがある。副作用、合併症・後遺症の有無、発症確率、術中の痛みや苦痛などについても説明を聞いて理解すべきだ。
さらに、期待通りの効果がない場合もあることを考えておく必要があるという。
消費者庁によると、国内で承認されている医薬品の副作用によって万が一健康被害があった場合、公的な救済制度がある。だが、原則として決められた用法・用量などに従って使用されていないケースでは、救済対象にならないという。
3.他の施術方法は?自分で選択した?

医師が勧める施術方法が、唯一の方法とは限らない。
そのため、他の施術方法がある場合には、それぞれの効果・リスク・費用・保険適用の有無などを比較し、理解できるまで説明を聞き、自身で選択するべきだという。
4.その施術は「今すぐ」必要?

美容目的の施術は、多くの場合、「緊急性がない」という。
契約に関わるトラブルが多く報告されており、「今契約すれば安くなる」などの勧誘に十分気を付けておかなければいけない。
今すぐ必要なのか。消費者庁はもう一度、自分の気持ちを確認するよう呼びかける。

消費者庁は、日本形成外科学会 など美容医療に関連する4団体が2019年4月に連名で出した「安全性が証明されるまで非吸収性充填剤を豊胸目的に注入することは実施するべきではない」という共同声明を引用し、冷静な判断を呼びかけている。
さらに、医療法の改正で、誇大広告や、「著名人も当院で治療」「ナンバー1の実績」といった比較優良広告などが禁止されていることを紹介し、とりわけネット上の情報や宣伝は、慎重に確認するように注意を促している。
トラブルが発生したり、悩んだりした場合、医療に関しては全国の医療安全支援センター、契約に関するトラブルについては消費者ホットライン「188」番まで相談してほしいとしている。