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2018年9月27日

自民系と同じくオール沖縄陣営も「期日前調査用紙」を配布していた

佐喜真氏陣営のものに続き、BuzzFeed Newsが文書を入手した。

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沖縄県知事選挙(9月30日投開票)をめぐり、「オール沖縄」勢力が推す前衆議院議員の玉城デニー氏の陣営が、期日前投票の調査用紙を配布していたことが、わかった。

玉城氏の陣営が配布していた用紙を、BuzzFeed Newsが入手。陣営関係者は、自らが配布している資料であることを認めた。

同様の「報告用紙」を、無所属新人で元宜野湾市長の佐喜真淳氏=自民、公明、維新、希望推薦=の陣営も配布していたことが、すでにBuzzFeed Newsの取材で明らかになっている。

特定の陣営が投票の報告を求める行為は、日本国憲法で保障されている「投票の秘密」を侵しているおそれがあるほか、配り方によっては公職選挙法などに抵触する可能性もある。

両陣営から同様の用紙を配られたと証言する人物もいる。双方が似た手法で支持固めをしている状況だ。

県議の名前で送付

Kota Hatachi / BuzzFeed

用紙は4枚綴り。BuzzFeed Newsが入手したものは、陣営に入っている県議会議員の名前で送られていた。

2枚目に記された宛先は「推薦団体・関係各位」。右上には「玉城デニー ひやみかち うまんちゅの会」と記されている。

文書は「期日前投票(不在者投票)が重要な対策の一つとなった事から、その取り組みを強化しているところであります」と呼びかけている。

そのうえで「候補者後援会に入会して頂いた各種団体・企業の社員並びに協力会社社員そして、そのご家族、友人、知人の方々に声をかけて頂き、さらに若い方々への呼びかけもあわせてお願い申し上げます」と結んでいる。

注意書きは佐喜真氏陣営と同じ

Kota Hatachi / BuzzFeed

3枚目の「期日前投票調査表」には、氏名や投票場所、実行日を記す欄があり、以下のような注意書きもある。


  • ご家族・ご親族・ご友人・知人の方々の期日前の状況について、調査協力をお願い致します。
  • 個人情報についての取り扱いには十分にご注意下さい。かつ、当方も十分に注意を致します。
  • 氏名、投票場所(地域)、実行日については、必ず記入いただけますよう、よろしくお願いします。

この注意を呼びかける文言は、佐喜真氏の陣営が配布していた「沖縄県知事選挙 期日前投票報告書」とほとんど同じだ。

さらに4枚目では各選挙管理委員会の名前がずらりと並び、「実行日 曜日」や合計数を記す記入する欄があった。

佐喜真氏陣営との違いを強調

Kensuke Seya / BuzzFeed

BuzzFeed Newsの取材に応じた陣営担当者は「後援会関係者に送ったもので、(玉城氏への)投票を強制していないので問題はない」という認識を示した。

担当者によると、書類の返送先となっている「ひやみかち うまんちゅの会」には4つの支部があり、そこから玉城氏の後援会に加盟している各種の団体や、企業などに送ったという。

一方、佐喜真氏の陣営が作成した書類には、「後援会」「推薦・協力団体」などの宛先は記されず、佐喜真氏の顔写真や「そうだ!期日前投票へ行こう!」「毎日が投票日」などと、本人への投票呼びかけとも取れる言葉が並んでいた。

玉城氏の陣営側は、その違いを強調したうえで、これは玉城氏への投票を呼びかけるためではなく、あくまで期日前投票の結果を受け、どれほど票が集まったのかを調べるために作成したものだと説明した。

Kensuke Seya / BuzzFeed

「私たちは結果が知りたいだけ。(玉城氏に)投票してと強制もしていない。現時点での期日前投票の状況を調べないと、データを分析して次の一手を考えることができない」

また「投票の秘密」については、以下のような見解を示した。

「『青年5人』というふうに、氏名を書かないでも大丈夫というかたちにしているんです。そこの面でも問題ないとの認識です。報道が実施している出口調査と同じ感覚です」

関係者から送られてきたという資料を実際に見せてもらうと、それには氏名を書く欄に「青年部」とだけ記され、個人名はなかった。

選管の見解は

Kota Hatachi / BuzzFeed

沖縄県選挙管理委員会は、佐喜真氏陣営のビラについて「不特定多数に配布しているとすれば、公選法に触れる可能性がある」とBuzzFeed Newsに対して指摘している。

今回の玉城氏陣営の調査票についても、「内部文書という宛名書きをされているが、実際に関係団体の担当者だけに配られているのかは判断できない。その方法によっては抵触するおそれがある」との認識を示した。

仮に「内部」に限らず配布されていれば、佐喜真氏陣営と同様、公選法第52条(投票の秘密保持)に触れるおそれも出てくる。

公選法52条に対する直接の罰則規定はない。ただし、もしこの用紙が、例えば仕事上などでの利害の絡んだルートで流され、受け取った有権者が圧力を感じて、その投票行動に影響すれば、別の条文や刑法などに触れる可能性も出てくる。

実際、BuzzFeed Newsが取材したところ、玉城氏の後援会関係でもないにも関わらず配布されたという証言も出ている。


BuzzFeed Newsは沖縄県知事選に当たり、政治家の発言やメディアの報道、ネット情報などを検証する「ファクトチェック」を実施します。

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バズフィード・ジャパン ニュース記者

Contact Kensuke Seya at kensuke.seya@buzzfeed.com.

Contact Kota Hatachi at kota.hatachi@buzzfeed.com.

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