神社の巫女さんに教えてもらった、年末年始の「裏話」

    小さな神社の娘として生まれた巫女さんに裏話を聞きました。ただ、今年は...。

    2020年も残りわずかとなりました。神社の巫女さんから、彼女にとっての年末年始あるあるを聞いたので、共有します。

    彼女は、福島県内の家族で営み、祖父が神主である小さな神社の「巫女」として生まれ育ちました。毎年、年末年始は、実家の手伝いをするので大忙しだそうです。

    ※一つのケースとして、彼女に聞いたことをご紹介します。

    1.初日の出を見てみたい

    「日付が変わるタイミングや日の出のタイミングが最も忙しいです。なので、生まれてこのかた、ゆっくりと初日の出を見たことがありません」

    2.年末年始にテレビを見たことがない

    「リアルタイムで年末年始のテレビ番組を見たことがありません。いつも録画はするんですが、レコーダーのHDD残量が足りなくて、見たいものを全部録画できず見れません」

    3.やっぱり正月が一年で最も忙しい

    「12月に入ってからゆっくりと準備を進め、29日からだんだん忙しくなります。そして、31日から1月1日が忙しさのピークで、3日までは忙しいですね」

    「毎年12月31日のお昼に長めの昼寝をし、1月1日の午後4時すぎにやっと寝られます。この間、休憩・仮眠を挟みつつも、ほぼ起きっぱなし」

    4.おみくじは大吉が多く出るようにしている

    「私の実家の神社では、おみくじの大吉や小吉の割合は事前に調節できます。なので、参拝しにきてくださった方に、『良い年にしてほしい』との思いを込めて、多めに大吉を入れています。他の神社はわかりません...」

    5.お年玉はバイト代

    「私が、巫女として手伝うのは、12月31日から1月2日までです。『お正月に働いた分ね』と言われながら、毎年お年玉をもらいます。サボり気味だった年は減給になるので、働きぶりによって金額が変動してしまいます」

    6.夕方に「あけましておめでとう」と挨拶する

    「家族で集まって、『あけましておめでとうございます』とあいさつするのは、1日の仕事が終わる午後4時以降です。お年玉をもらうときに正式に挨拶をします」

    「すれ違う時に、軽くは言いますが、正式にあいさつする場が仕事が全て片付いて後のその時です。今年も無事に仕事を終え、新年を迎えられて良かったという意味でも『あけましたね』という雰囲気になります」

    7.お賽銭のお金を回収する時が一番楽しい

    「どうやって取り出しているかは秘密ですが、参拝された方々の思いをありがたく回収させていただいています」

    8.神様は本当にいると思っている

    「『全てのものに神は宿る』と思っています。簡単にいうと『どんなものでも大切にしましょう』ということです。どんな物でもどんな人でも大切にしていたら、神様は見ていてくれると思うと、心が豊かになると思いませんか?」

    9.今年も手伝いに行きたいが...

    「上京して仕事を持っていますが、毎年、必ず手伝いたいと思っています。でも、今年は新型コロナウイルスを地元に持って帰るリスクを負うわけにはいかないと思い、私も、同じく上京している姉も帰らないことにしたんです」

    「巫女としては初めて何も無い正月で、戸惑っています。お正月って1人だとどうやって過ごせばいいんですかね。今まで当たり前のようにしてきた手伝いができない。こんな状況になって初めて、私にとって巫女の仕事は一年を締めくくる大事な行事だったんだなと気づきました」

    「実家では、フェイスシールドやゴム手袋などを用いてコロナ対策をすると言っていました。参拝する方には、とにかく予防を忘れないでほしいし、参拝される場合は混む時間帯は避けてほしいです。参拝客が少なく閑散としたお正月は正直寂しいですが、年末年始を家でゆっくり過ごすのも良いと思います」


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