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Updated on 2020年6月30日. Posted on 2020年6月27日

女性として生まれた男性と、女性の結婚生活。プロポーズは女性からだった

うまくいくかはわからないけれど、ダメだとしてもきっと2人一緒ならなんとかなる。

恋愛感情を互いに持っていたわけではなかった。ただただ一緒に過ごすと幸せで、楽しかった。

これからも一緒にいるんだろうねーー。

その思いで結婚した夫婦がいる。プロポーズは、トランスジェンダーのFtM(女性として生まれ、性自認が男性である人)の男性が性別適合手術を終えた翌日、女性からだった。

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(左から)みーちゃんさんとるいさん

夫婦は、FtMのるいさん(25歳)と、女性のみーちゃんさん(29歳)だ。

出会いは2016年、アルバイト先の飲食店だった。

みーちゃんさんは「かわいい感じの男の子。接客もすごかったから、負けたくないなって気持ちが大きかった。仕事面の印象しかなかったかもしれない」と出会った当時のるいさんの印象をBuzzFeed Newsに話す。

るいさんは「かわいい子がいたと思って、話しかけてしまいました。そうしたら、みーちゃんの方が歳上で」と笑う。

互いに恋愛感情はなく、単純に仕事仲間として、友人として仲を深めていった。

カミングアウトの時、返ってきた言葉

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当時、るいさんはまだ、性別適合手術を受けておらず、戸籍上は女性だった。仲良くなってから、るいさんは「まだ女なんだよね」とカミングアウトした。

すると、みーちゃんさんの反応は、とてもあっさりしており、「へー」とだけ返答したという。

みーちゃんさんは振り返る。

「レズビアンやゲイの人のことは知っていました。でも、本当にLGBTの言葉すら知らなくて。だから、『そうなんだ、そういう人もいるんだ』という感じで、性格の一つとして捉えたかな。自然と受け入れられたし、正直、そこまで興味がなかったですね」

カミングアウトを受けても、偏見を持つことはなく、るいさんはるいさんのままだった。これまでと変わらず、一人の大切な人でしかなかった。

転機、そしてプロポーズ

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2人の転機は、2019年5月1日。平成から令和になる瞬間を一緒に過ごした。

その日から、るいさんが、みーちゃんさんの自宅に遊びに行くようになり、さらに距離が縮まった。

みーちゃんさんは、誰かと2人で過ごしていると、疲れてしまうことがあるという。

でも、るいさんとは違った。ずっと一緒にいても楽で、苦になることはなかった。

「楽しい疲れはありますが、気を遣って疲れるというのはなかったんです。好きってなる前に、その感情が出てきたから、恋愛感情がどこから出てきたのかわからないんです」

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その月から同棲生活がスタートし、11月に2人にとって大切な日が訪れる。

るいさんが、タイで受けた性別適合手術の翌日だった。

その日は、るいさんの誕生日。無事に手術を終え、病室で麻酔がきれていない状態で横になっていた時だった。

タイに同行していたみーちゃんさんが、その部屋を訪れ、誕生日プレゼントとして手作りのフォトフレームを差し出した。

そこに書いてあったのは、「Marry me!!(結婚してください)」の言葉。

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プロポーズは、日本を出国する前から決めていたという。

みーちゃんさんは「手術の翌日が誕生日だったので、サプライズでやっちゃおうと思いました」、るいさんは「すごく嬉しかったんですけど、この状態の人と結婚したいと思ってくれるんだと思って、本当にびっくりしました。サプライズでした。一気に麻酔から覚めましたよ」と懐かしむ。

それぞれの両親の理解もあり、婚姻届は今年1月に出した。

今は、ただただ一緒に過ごせる幸せを噛み締めている。

いつまでも幸せでいるということ

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結婚後は、互いに良い影響を与え合っている。

特に影響されているのは、るいさんの方だ。こんなエピソードを話す。

「『もし仕事がなくなって、家もなくなったら離婚する?』って話をしたら、みーちゃんが『いいじゃん、世界中家じゃん。楽しそうじゃん』って言ってくれて。この人とだったら、たとえどん底に落ちたとしても楽しくいれるんだろうなって思いました」

うまくいくかはわからないけれど、ダメだとしてもきっと2人一緒ならなんとかなる。このみーちゃんさんのポジティブな思考に価値観が変わったと実感している。

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2人とも旅行が好きだが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、新婚旅行には行けずじまいだ。

気球で有名なトルコの世界遺産・カッパドキアを訪れるか、海がきれいな国に行きたいと考えている。「やっと裸になれるようになったので、海に行きたいなとも思っています」(るいさん)

何かに縛られることなく、自分たちが一番楽しいと思う生活を送り続ける。これが2人の願いだ。それぞれ最後にこう話した。

みーちゃんさん「今はお金を貯めて、いつかゆったりとできるところに移り住みたいなって思っています。自然があるところがいいなって」

るいさん「そう、47都道府県制覇を目指して旅行を続けていて。これからずっと暮らす2人の住処を探そうかなって思っています」

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BuzzFeed

バズフィード・ジャパン ニュース記者

Contact Kensuke Seya at kensuke.seya@buzzfeed.com.

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