学校法人「森友学園」の国有地売却をめぐる財務省による公文書改ざん問題。3月27日午前9時半ごろから始まった、佐川宣寿・前国税庁長官の証人喚問が午後4時すぎに終わった。
午後の衆議院予算委員会で、最後に日本維新の会の丸山穂高議員が追及。佐川氏は「国民の皆さんにお話ししたいこと、お話しいただけますか」と質問をされると「申し上げます」と切り出した。
真相は解明できたのか

丸山議員は公文書の改ざんについて主に質問したが、佐川氏はことごとく否定した。持ち時間はわずか5分間。話題を切り替え、締めに入った。
この日の証人喚問で「国民が知りたい真相について、解明できたと考えているか」と尋ねると、佐川氏は挙手し、こう述べた。
「実際にどういう経緯で、誰がやったかについてはお答えできておりません。先ほどから委員の方々からお叱りを受けておりますので、そこについてはご満足できていないだろうと思います」

今回の証人喚問では、公文書の書き換えを、誰が、いつ、なんのために指示したのかが、一つの焦点になっていた。
しかし、佐川氏は終始「私は捜査の対象であり、刑事訴追を受ける恐れがあるので、答弁を差し控えさせていただきます」などと回答を避けた。そのため、佐川氏は「そこについてはご満足できていないだろう」と回答した。
その答弁を聞いた丸山議員は、「(真相を)解明できてない、と思われているということですね」と確認。それに対し、佐川氏は「最後は司法の判断だと思う」と述べた。
何度も口にした言葉

質疑の最後、丸山議員は「率直に国民の皆さんにお話ししたいこと、お話しいただけますか」と問いかけると、佐川氏は次のように語った。
「申し上げます。こうした事態になりまして、行政の信頼を揺るがすようなことになりまして、本当に国民の皆様に大変申し訳ないと思っております。お詫び申し上げます」
この日、何度も口にした言葉だった。そして、佐川氏は深々と頭を下げて証人喚問を終えた。