オウム真理教と決別した団体 「裏切り者」の代表、麻原死刑囚の死刑執行への思い

    団体「ひかりの輪」の上祐史浩代表は、改めて謝罪した。

    オウム真理教の元代表、麻原彰晃(本名・松本智津夫)死刑囚(63)ら7人の元教団幹部らの死刑が7月6日、執行された。

    これを受け、教団と決別した元幹部で、元信者らと団体「ひかりの輪」を立ち上げた上祐史浩代表が、東京都内で記者会見を開き、「被害者、遺族の皆様に深くお詫び申し上げたい」と思いを語った。

    東京都世田谷区にある「ひかりの輪」本部が入居するマンション。「我々はあのサリン事件を忘れない」「ひかりの輪・アレフ反対解散せよ!」「3・4・5階は一般住民、大迷惑」と横断幕が掲げられていた。

    多くの報道陣が集まる中、上祐さんは白い車に乗り込み、記者会見場へと向かった。

    配られた代表としてのコメント

    会見の冒頭、上祐さんは用意してきたコメントを読み上げた。

    本日、麻原死刑囚をはじめとするオウム事件の確定死刑囚の死刑が執行されました。


    本日は、くしくも、当団体が被害者団体との間で被害者賠償契約を締結した日(2009年7月6日)から、ちょうど9年目の節目の日でもあります。


    この日に執行されたことの重みをかみしめ、当団体はよりいっそう被害者の皆さまへの被害者賠償に努めるとともに、アレフの拡大抑止などの事件再発防止に努めていきたいと思います。

    被害者や遺族への謝罪と、麻原死刑囚への思い

    上祐代表は報道機関から電話での一報を受け、麻原死刑囚らの死刑執行の知ったという。

    被害者賠償契約を締結した日の死刑執行に対し、「偶然の一致でしょうが」と気持ちを吐露し、「被害者、遺族の皆様に深くお詫び申し上げたいと思います」と話した。

    麻原死刑囚に対してどういう気持ちか。報道陣からそう問われると、「10年以上前に教団を脱会しているので、特段かつてのような思いはありません」と静かに語ると、次のように続けた。

    「脱会以来、麻原を批判してきて一種の緊張感がありました。今回の死刑執行によって、その緊張感が落ち着くというのが率直な思いです」

    「(緊張感があったのは)麻原その他から見ると裏切り者だからです」

    ひかりの輪は「脱・麻原死刑囚」を掲げ、一方でオウム真理教から改称した後継団体「アレフ」は麻原死刑囚を信奉する立場にある。

    アレフについては「残念ながら盲信の中にいる。一連の事件が陰謀であると主張し、とりわけ若者を勧誘している」と述べた。

    被害者の支援団体とアレフが東京地方裁判所で、被害者への債権の支払いを求めて争っていることに触れ、「(アレフには)事件への関与を認め、反省と謝罪をした上で、被害者団体の皆様への賠償に応じてもらいたいです」と語った。