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Updated on 2020年9月25日. Posted on 2020年4月22日

一律10万円給付の隠れた危険 かつての巧妙な手口と被害、政府が注意喚起

リーマンショック後の「定額給付金」の際にも、詐欺事件が実際に発生した。当時使われた手口を改めて振り返り、新たな詐欺被害を防ぎたい。

政府による経済対策の一つとして決定した、国民1人あたり現金10万円の一律給付について、詐欺被害が発生する恐れが高いと、総務省や消費者庁が注意喚起している。

2009年に実施したリーマンショック後の「定額給付金」の際にも、詐欺事件が起きた。当時使われた手口を改めて振り返り、新たな詐欺被害を防ぎたい。

時事通信

定額給付金を受け取り、報道陣に囲まれる村民(中央)=青森県、2009年3月5日

今回の給付金の仕組み

国民1人あたり現金10万円の一律給付は、4月20日に閣議決定された「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」に盛り込まれた。

総務省によると、給付対象者は、基準日である4月27日時点で、「住民基本台帳に記録されている人」であることから、外国人も含まれる。

世帯主に受給し、国が1人あたり10万円を全額補助するかたちで、各市区町村が実施主体となる。

申請は、郵送かオンラインのどちらかで受け付ける。

郵送申請の場合、市区町村から受給権者宛てに郵送された申請書に、振込先口座を記入し、振込先口座の確認書類と本人確認書類の写しとともに市区町村に郵送する方法となる。

オンライン申請については、マイナンバーの専用サイト「マイナポータル」で申し込む。ただし、マイナンバーカードを持っていない人は、利用できない。

各自治体が給付開始日を決める。申請期限は郵送申請方式の受付開始日から3カ月以内となる。

原則として申請者の本人名義の銀行口座に振込まれるが、やむを得ない場合に限り、窓口申請や給付を認めるという。

現金5万円をだましとられた被害も

時事通信

当時の定額給付金の申請書

この現金10万円の一律給付の決定を受け、詐欺が横行する恐れがある。では、リーマンショック後の「定額給付金」が実施された際、どんなことが起きたのか。

この時は国民1人あたり1万2000円(18歳以下と65歳以上は2万円)を給付した。給付直前の2008年12月に、総務省は同省職員などを装った「不審電話の情報」が確認された、と発表した。

総務省ではアンケート調査を行っていないにも関わらず、電話で「政府給付金アンケート」などと名乗り、ダイヤル操作を促す音声ガイダンスが流れたという。

そして、市役所職員を名乗る者による次の事例も報告している。

・「定額給付金の給付に必要であるので、家族構成や個人名、 口座番号を教えてもらいたい」として、個人情報の提供を求めた。

・「定額給付金に関する通知を送ったが届いているか。届いていないのであれば電話がほしい」として、フリーダイヤルへ電話するよう求めた。

・「定額給付金の給付のための手続きが混み合っているので、 通帳を持ってATMまで行き、電話をしてほしい」とし、フリーダイヤルの電話番号を伝えた。そして、ATMへおびき出そうとした。

さらに、翌年の3月には、現金をだまし取られた事件を公表している。

その事件では、役所の職員を名乗る男が「役所の者です」「5万円もらえればすぐに給付金の手続きができます」などと嘘を言い、その場で現金5万円をだましとったという。

「絶対にありえない」こと

時事通信

総務省は当時も注意喚起を繰り返ししていたが、実際に被害が起きた。そのため、今回の現金給付においても「なりすまし」に気をつけなければならない。

同省によると、現金給付は現時点で「連絡や給付を行う段階ではない」

そのうえで、消費者庁と警察庁と共同で、自治体を含めて「絶対にありえない」こととして以下の点を挙げ、注意を呼びかけている。

・ATMの操作をお願いすることは、絶対にありません。

・給付のために、手数料の振込みを求めることは、絶対にありません。

・現時点で、世帯構成や銀行口座番号などの個人情報を電話や郵便、メールで問合せることは、絶対にありません。

「自宅や職場などに、市区町村や総務省などをかたった電話がかかってきたり、郵便、メールが届いたりした場合、お住まいの市区町村や最寄りの警察署(または警察相談専用電話「#9110」)、消費者ホットライン「188」にご連絡ください」

総務省、消費者庁、警察庁


バズフィード・ジャパン ニュース記者

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