アイドルグループ「NGT48」の山口真帆さんが2018年12月、自宅前で男性2人から暴行を受けた事件について、NGT48を運営するAKSが3月22日午後、記者会見を開いた。
出席したのは以下の3名。会見は午後1時30分から約3時間にわたった。
- 株式会社AKS 運営責任者兼取締役 松村匠氏
- 株式会社AKS NGT48劇場支配人 早川麻依子氏
- 株式会社AKS NGT48劇場副支配人 岡田剛氏
公開された第三者委員会の報告書では、「部屋に入ってドアを閉めようとしたところ、被疑者らから顔面をつかむ暴行は事実だった」とする一方、この事件にメンバーが関与した事実は認められなかったと結論づけた。
その上で、NGT48の一部メンバーとファンとの間に「私的領域におけるつながりがあった」としている。
会見と並行して、山口さんは自身のTwitterを2カ月半ぶりに更新。AKSの会見内容と、自身の見解に違いがあることをツイートを重ねながら訴えた。ライブ配信を見ながらツイートしていたとみられ、報道陣が会見中、山口さんのツイートを引用しながら質問する一幕もあった。
山口真帆さんがTwitter更新「謝罪を要求された」
山口さんは事件発覚後の1月10日、新潟市の「NGT48劇場」で開かれた3周年公演の壇上で、「この度はたくさんお騒がせして、誠に申し訳ありませんでした」「私にも守りたいものがあり、このような形での発信になりました。お世話になった方にもご迷惑をかけて申し訳ないと思っています」と、深く頭を下げて謝罪した。
被害者である山口さんが謝罪したことに対し、当時のSNS上では疑問視する意見や、所属事務所への怒りの声が上がっていた。
これについて山口さんは22日、Twitterで「私は(運営責任者の)松村匠取締役に1月10日の謝罪を要求されました」「私が謝罪を拒んだら 『山口が謝らないのであれば、同じチームのメンバーに生誕祭の手紙のように代読という形で山口の謝罪のコメントを読ませて謝らせる』と言われました」「他のメンバーにそんなことさせられないから、私は謝りました」と投稿した。
さらに山口さんは、事件後に運営側が「虚偽の説明」を外部に対して行っていると訴えた。
「記者会見に出席している3人は、事件が起きてから、保護者説明会、スポンサー、メディア、県と市に、私や警察に事実関係を確認もせずに、私の思い込みのように虚偽の説明をしていました」「なんで事件が起きてからも会社の方に傷つけられないといけないんでしょうか」と書き込んだ。
山口さんは報告書の内容についても「報告書に記載もないのに繋がりには挨拶も含まれるというのは勝手な解釈です」「他のファンには公表できないような、特定のファンとの私的交流を繋がりと言うのはメンバーのみならずファンの皆さんも認識していると思います」「証拠がないと仰っていますが、犯人グループとの交際を認めたメンバーもいます」と指摘した。
運営責任者「謝罪は要求していない」
AKSの会見では、山口さんのツイートとの食い違いについて、報道陣が問う場面があった。
報道陣は山口さんのツイートの内容を読み上げ、謝罪を要求したのか質問した。
これに対し、松村取締役は「事実ではないことがあるなと実感している」とし、劇場での謝罪について「要求はしておりません」と否定した。
会見と並行して山口さんはTwitterを更新。「なんで嘘ばかりつくんでしょうか」と綴った上で、「松村匠取締役が当初言うように考えた文章」として以下のメモを紹介した。
こうした山口さんの一連のツイートを受けて、松村取締役は「私どもとしては精一杯、コミュニケーション取ってきたつもりですけど、そういう指摘を受けるということは不足していたのかなと思います」と答えた。
そのうえで「被害を受けたのは彼女ですし、かかるこのような事態を発生させてしまったことは大変申し訳ございませんとしかありません」と謝罪した。
また、調査報告書について山口さんの反応を問われると、早川支配人は「私が言ったことが書かれていない。どの部分を指しているかまでの話はしていないが、これが全てだよと言われて、あぁそうですかと納得している感じではなかった」と述べた。