UPDATE
香港警察が8月30日朝に逮捕した黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏(22)と周庭(アグネス・チョウ)氏(22)が同日夜、保釈された。
香港の民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏(22)と周庭(アグネス・チョウ)氏(22)が8月30日、警察に逮捕された。両氏が所属する政治団体「香港衆志(デモシスト)」がFacebookで明らかにした。
香港では6月以降、中国本土へ犯罪容疑者の引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」の改正をめぐり、反対する民主派市民と当局の衝突が続いている。
現地メディアは黄氏と周氏の逮捕理由について、6月21日に1万人を超える市民が参加したとされる警察本部を包囲したデモで参加者を扇動した容疑だと伝えている。
香港では29日に独立派の陳浩天(アンディ・チャン)氏(28)が逮捕されており、民主派への圧力がますます強まっている。
「雨傘運動」で中心的な役割
黄氏と周氏は2014年の香港民主化デモ「雨傘運動」で中心的な活動を担ったことで知られる。
黄氏は雨傘運動を代表する人物として、2014年にアメリカの雑誌「タイム」の表紙を飾った。
黄氏は雨傘運動に関連する行為で収監されていたが、今年6月に服役を終えて出所。その直後から逃亡犯条例の改正反対デモに参加し、Twitterなどで香港政府の対応や警察当局のデモ鎮圧を非難していた。
周氏も黄氏と同じく雨傘運動に参加。「学民の女神」「雨傘の女神」「民主の女神」などとも呼ばれ、民主派の象徴的人物の一人として知られる。
周氏は日本語が堪能で、逃亡犯条例への反対デモがはじまった6月にも来日。テレビやラジオにも出演し、日本語で香港の現状を訴えてきた。Twitterでも日本に向けてデモへの支持を呼びかけていた。