7月21日投開票の参議院選挙を前に、「若者よ、選挙に行くな」と題した動画が話題を呼んでいる。その内容は、いささか衝撃的な内容だ。
「若者よ、選挙に行くな」その衝撃的な内容とは
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動画では中高年層と思しき3人が登場。そして、カメラに向かってこう言ってのける。
「年金が破綻する?関係ないわ。だって私は貰えているもん」
「教育予算が減っている?その分、医療費に回してもらえるからありがたいよ」
「地球温暖化?20年、30年先の話なんて知らないわ」
さらに3人は、若者を煽るようにこう言い放つ。
「年金を払いたくない。残業は嫌だ。給料が下がった。匿名でよくつぶやいているね」
「でもあなたたちは選挙にはいかない」
「だから私たちが政治を動かしているの」
「あなたたち若者は存在しない人」
「私たちは選挙に行く」
「これでも、あなたは 選挙に行きませんか」
【若者よ、選挙に行くな】 若い人たちへ。 これでも、あなたは 選挙に行きませんか。 7月21日は参議院選挙です。 #若者よ選挙に行くな https://t.co/nFs9ieiEqm
動画を投稿したのは、芸人のたかまつななさん。Twitter上にも7月12日に投稿し、現在まで24万回以上再生され、7000回以上リツイートされている。
動画を見た人たちからは「選挙に行くことで明るい未来を生み出せることを表現した、素晴らしい作品」「世代間の分断を煽る論調が露骨過ぎるのが好きではない」など、その反応はさまざまだ。
たかまつさんは、18歳への選挙権拡大を機に「政治をもっと身近に感じてほしい」という思いから、「笑下村塾」を設立した。現在、「笑いの力で投票率をアップ」をテーマに、18歳の投票率ワースト10の都道府県での無料出張授業の実施を目指している。
「3年前の18歳選挙権解禁盛り上がりは、何だったのか」「18歳選挙を単なるブームに終わらせてはいけない」
たかまつさんは「若い人たちへ。これでもあなたは選挙に行きませんか」と訴えている。
「若者よ、投票するな」 米中間選挙で登場
「若者よ、投票するな」と煽ることで、逆説的に若年層の投票を呼びかけるキャンペーンは、2018年のアメリカ連邦議会の中間選挙で登場した。
「若者よ、投票しないでくれ」
「金持ちの税金がカットされただろ?最高だね!俺は金持ちだから」
「学校での銃撃事件は悲しい。でも、学校にはもう50年も行っていないからさ。その命が大切かなんて、考えていられない」
「私は投票する」
若年層の民意が政治に反映されていないのではという問題を提起、風刺した動画のメッセージ手法が話題になった。
若者の投票率、どれだけ低いの?

直近の参院選で、若者の投票率はどうなっているのか。18歳選挙権が初めて適用された2016年の参院選を見てみよう。
総務省によると、全有権者の平均投票率が54.7%だった中で、18〜19歳の投票率は46.78%、20〜24歳は33.21%、25〜29歳は37.91%だった。
その一方、40歳〜79歳までは軒並み50%超え。最も高かったのが70〜74歳の73.67%だった。