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12月から急増…「42年連続」で出火原因トップの恐ろしい“火災”とは?絶対に守りたい「朝」の生活マナー

東京で42年連続トップだった出火原因がこれからの時期に増えます。市民の努力で対策できるポイントもありました。

東京消防庁管内で42年連続トップだった出火原因をご存じだろうか。

それは「放火」だ。

2019年を除き、1977年から2021年まで第1位の出火原因となっている。

例年12月から増え始める放火の傾向や気をつけるべきポイントを、同庁の「火災の実態」(2022年)からまとめた。

放火火災の多い時間帯は

放火自体は年々減少傾向にある。

2021年は590件で、2012年の1507件から917件減った。

放火の発生は冬場に多く、昨年は5〜10月まで20〜30件台だったが、11月は47件、12月は58件と徐々に増え始め、3月は76件になった。

他の火災は日中の発生が多いが、放火は夕方から深夜にかけてが多く、全火災に占める放火の割合は午前3時が32.5%と最も高かった。

放火を防ぐために大切なこと

放火されやすい場所はどこか。

マンションなど「建物関係」では昨年、廊下や玄関ホール、階段などの「共用部分」が最も多い74件だった。

放火に利用された着火物(建物関係以外も含む)をみると、「ごみくず」が120件、「紙・紙製品」が119件と、この2つが4割を占めた。

つまり、廊下や玄関などに段ボールなどのごみを放置せず、片付けておくことが大切、ということだ。

学校、病院、空き家も

なお、昨年の放火火災のうち建物から出火したのは 183 件。

マンションやアパートなどの「共同住宅等」が73件、「住宅」が30件、「事務所」が21件だった。

「学校」や「病院」(2件ずつ)、「空き家」(3件)もあった。

ごみ捨てのマナーも大切

東京消防庁によると、

①放火火災は長期間放置されたごみ

②夜間の人通りの少ない時間帯

③人の目のつかない場所

は放火火災が発生しやすいという。

市民が取り組める対策については、建物周辺に可燃物を置かないことや、「夜間にごみ置き場にごみを捨てないこと」などを呼びかけている。