突然ですが、「フォーリーアーティスト」という職業をご存知でしょうか。

そんな小山さんが、だれでもできる身近な素材をつかったフォーリーを教えてくれました。
百均の灰皿と、自分の太ももで作った音に

ベルトとハンドバッグのガチャガチャ音を重ねると

乗馬の音の出来上がり。
軽く空気を入れたフリーザーバッグを揉むと

傘に当たる雨の音。
「マイクをまったく濡らさずに、晴れの日でもオッケー!」
マイクに息を吹きかけただけで作れるのは……

スペースシャトルの音。
「軽く吹きかけるようにしましょう。強く吹きすぎるとマイクが破損する危険があります」
「CMでも使われるテクニックですが、卵の殻を握りつぶす音でパリパリ感が増します」

パリパリ! ポテトチップスの音がよりおいしそうになりました。
ホウキでスーツケースをこすって作っているのは

海岸の音。
シャツをバサバサした音と

藤のかごをねじるようにしてパチパチさせた音を組み合わせて

炎の音が作れます。
「今回使用したのは、チョコレートのギフトセットが入ってた安物のかごです」
それにしても、どうして本物の音を使わないのでしょうか。
BuzzFeedの問いに、「もちろん本物でもいいんですよ。いい音さえすれば何でもいい」と、小山さんは答えます。
紹介した音は簡易的なものですが、普段はもっと手の込んだ音作りをしています。
ときには本物を使うことも。

足音一つ作るのにも、これだけの靴を用意します。

ちなみに、どのような音を作っているときが楽しいのでしょうか。

しかし、一番難しいのも「水」の音作り。
「水中のドキュメンタリーは、慣れない頃はかなり苦労しました。全部のシーンが水中なので、気をつけないと全部同じ音になってしまうんです。そうなると、見てる方もつまらなく感じてしまうので」
「あと、場面ごとに、生き物に合わせて水の音を変えるのが大変なんです。クラゲにはセーム革、イカには切ったメロン、波に揺れる昆布にはレタス、という具合に。ロブスターの脱皮には、本物のロブスターよりもマカロニの方がいい音がしました。いくつもやるうちにだんだん学びますが、作品が違えば注文も違います。『水中の音』はいまだにすごく苦労する音の一つですね」
最後に、フォーリーアーティストを目指したきっかけをこう話してくれました。

