批判殺到「ICT女子プロジェクト」を紹介した総務省が謝罪 しかし誤解も

    「ICT48」応募用紙の件

    総務省は6月13日、不適切な記載で批判が殺到している「ICT女子プロジェクト」をTwitterで紹介したことを謝罪し、お詫びのツイートを投稿した。

    6月9日に、テレコムサービス協会による「ICT女子プロジェクト」の始動を紹介するツイートをしましたが、そのリンク先にある「ICT48」の募集内容に不適切な記載がありました。それに気づかずにツイートしてしまいましたことをお詫び申し上げます。

    総務省は6月10日、BuzzFeed Newsの取材に対して「ICTに関連する内容だったからツイートした。応募要項などについては見ていない」と説明していた。

    ICT女子プロジェクトは、一般社団法人テレコムサービス協会のICTビジネス研究会が主催する。IT分野における女性の活躍支援をうたっているが、13〜24歳の女性で「ICT48」なるグループを組成するにあたり、身長や体重の記入、アップ・全身写真の添付を求めたことが批判の対象となっていた。

    協会側は応募用紙から該当箇所を削除したが、その後、ICT女子プロジェクトのサイトが閲覧できなくなった。協会側は、企画を中止するわけではなく、プロジェクトの目的、ICT48の立ち位置などの説明を書き直し、「来週の頭には公開する予定」だとBuzzFeed Newsに説明している。

    ところで、TwitterやFacebookを見ていると、ICT女子プロジェクトを、総務省が主催または協賛していると誤解している人も多く見られる。今回の出来事についてあらためて聞くとともに、事実関係を確認した。

    ——そもそも、総務省ICTツイート(@MIC_ICT)の目的とは?

    皆さまにICTに関する理解を深めていただくことです。総務省が行っている情報通信に関する政策の紹介や、情報通信技術に関係する情報などを発信することを主たる目的として運用しています。

    ——ICT女子プロジェクトについて、具体的にどこが不適切だと判断したのでしょうか。

    ICT48の応募用紙の内容です。

    協会からいただいた報道資料によると、ICT48は、ビジネスモデルの発見や、発表会への参画などを目的として活動します。その中で、身長や体重、全身写真を応募書類で求めるのは、活動に無関係な内容ではないか。そう考えて、不適切だと判断しました。

    (ツイートをする前に)十分な確認を怠ってしまったことを反省している次第です。今後、リンク先の情報をしっかりと確認した上で発信するように気をつけていきたいと考えています。

    ——6月10日に掲載されたASCII.jpの記事に「政府も後援」という文言がありました(すでに削除されている)が、総務省はICT女子プロジェクトを後援しているのでしょうか。

    後援していません。ただ、2015年度に「ICTビジネスモデル発見&発表会」の後援はしていました。

    後援は、協会側から依頼があった場合に検討するものです。情報通信産業の発展などに寄与するという基準に照らし合わせて、依頼があった際には検討して判断します。

    また、ICTビジネスモデル発見&発表会とICT女子プロジェクトは別モノだと認識しています。協会から、双方の報道資料を別々にいただいているので、当然、別モノだと判断しているわけです。

    ICT女子プロジェクトとは分けて考えるべき話で、昨年度に引き続き、ICTビジネスモデル発見&発表会の後援の依頼をいただいた際には、ICTビジネスモデル発見&発表会の内容を確認した上で、後援するかの検討をします。