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「ベビーカーで国会包囲したい」 「#保育園落ちた」27000人の署名が国会へ

「もう匿名じゃない」

「保育園落ちた」ブログをきっかけに始まったインターネットの署名活動に、5日間で27000人の賛同が集まった。署名に賛同した有志が3月9日、国会に集まり、国会議員に署名を手渡した。

署名の提出に集まった人たちは、「復職するために必死」「区としてできることはないと言われ、もう国に声を届けるしかないと思ってきました」などと、口々に思いを述べた。

受け取った塩崎恭久厚労相は「しかと受け止める」と述べ、署名を安倍首相にも手渡すと約束。「女性の活躍と子育て支援は、安倍内閣としては最優先課題で取り組みます。実態調査もやりたいと思っております」と語った。

同じく署名を受けとった山尾志桜里衆院議員(民主)は「重たいお気持ちをしっかり受け止めて一緒に頑張っていきたいと思います」と話していた。

「もう匿名ではない」

BuzzFeed Japanは、署名の発起人に取材をした。

この女性は、安倍晋三首相が2月29日の衆院予算委員会での答弁で、「匿名である以上、実際本当に起こっているか、確認しようがない」などとコメントしたことに驚いた。

女性は40代で、保育園に入れず苦しんだのは10年以上前の話だ。しかし、待機児童問題については、「他人事ではなく、自分の問題、社会の問題で、 国民の問題は国の問題」と感じた。「保育園落ちたの私と私の仲間だ」というキャンペーンをネットの署名サイトchange.orgで開始し、次のように呼 びかけた。

"直接的であれ間接的であれ、「保育制度の充実は今後『日本が死なないために』必要だ!!!」と思う方全てにご署名をお願い致します。"

結果的に5日間で27682人の署名が集まった。発起人女性は、ネット上で拡散してくれた人や賛同者に感謝を述べたうえで、「もう存在するのかしないのかわからない『匿名』ではありません」と話した。

「ベビーカーで国会を包囲したい」

署名に賛同した人に話を聞いた。

目黒区在住で1歳の息子がいる女性は、発端のブログについて「過激すぎて、あー怒ってるな」と感じ、ネットでシェアしなかったという。しかし、国会での首相答弁やヤジについては、怒りを覚えた。

署名活動に賛同し、SNSに次のように書き込んだ。

「国会の傍聴席を子連れで埋め尽くしたい。ベビーカーで国会を包囲してもいい」

「あのツイートに国会が反応した今は、またとないチャンス」

女性は正社員で育児休業中。保育園の基準は、区の基準で40点だった。これは、両親がフルタイムで働いている場合の点数になる。

それでも落選した。区の資料を見ると、1歳児枠で40点の人は、たった8.6%しか認定保育園に入れていなかった。区の保育課に相談したところ、「42点無いならば、入れないのは当然」と言われたという。

仮に42点にするためには、子供を無認可保育園に入れて、復職する必要がある。

「無認可園ですら入るのが厳しい状況。空きのある無認可園はこどもを安心して預けられるような環境ではないこともしばしばです」

女性はため息をつく。

働いている会社のルールでは、延長を重ねると、最大で子供が2歳になるまで育休が取れる。しかし、タイムリミットはあと数カ月に迫っている。

「行動する大切さ、理解できた」

一連の動きの発端となったブログ「保育園落ちた日本死ね!!!」の筆者に連絡をとり、メールで話を聞いた。

筆者は、23区内に住んでいる30代前半の女性で、正社員の事務職をしている。もうすぐ1歳になる子どもがいて、現在は1年間の育休中。30代前半の夫と共働きで、両親は近場にいない。無認可の施設も含めて落選し、手詰まりの状態だ。「このままだと会社を辞めざるをえない」という。

ブログは、落選の通知書を受け取り、「誰かに向けたものではなく感情のまま独り言のように」書いたものだ。世間の反応には、とても驚いたという。

待機児童問題については、「保育園に入れないという事は耳にしていたのですがここまで大変だとは思わなかった」と振り返る。

待機児童という言葉は当然知っていた。しかし、数値等を具体的に知ったのはこの騒動の後からだという。「産まれる月によっても有利不利が出て来てしまうのも納得いかない」

「今回の事で実際に行動していく大切さが少し理解出来た気がします。このような事がきっかけで待機児童問題が少しでも早く解決していく事を願っています」

UPDATE:塩崎大臣への署名提出を受けて、内容を更新しました。

バズフィード・ジャパン ニュース記者

Kazuki Watanabeに連絡する メールアドレス:Kazuki.Watanabe@buzzfeed.com.

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