静岡県沼津市のコンビニ・レジ袋が「超有能」と話題

    ルールを導入したのは1999年のことだったそうです。

    静岡県沼津市の「レジ袋」が「超有能」だと、話題を呼んでいます。

    発端となったのは、ばんぶー(@HPT3506F)さんのツイート。9月6日17時の段階で、7000回以上リツイートされています。

    写真には、セブン-イレブンのロゴが入った袋が写っていて、「この袋は沼津市のごみ袋として利用できます」と書いてあります。

    沼津のセブンのレジ袋は、沼津市のゴミ袋としても使えるから市民としては有能

    他のユーザーからは「何これ超有能!」「(制度が)広まってほしい」といった感想が寄せられていました。

    沼津市に聞いてみました。

    90年代以降、ごみ袋を「指定」する動きが、日本各地で広まりました。ごみの分別処理が進み、黒いビニール袋など中身が全く見えないものでなく、透明(半透明)の袋が使われるようになったのです。

    それでは、どんな経緯で、コンビニのレジ袋がごみ袋に指定されることになったのでしょうか。BuzzFeed Newsは、沼津市の生活環境部ごみ対策推進課に取材しました。

    沼津市の担当者は次のように語ります。

    「沼津市では1999年に、家庭用ごみを『指定のごみ袋』に入れて出すというルールができました。そのルールを作った際、スーパーやコンビニの袋を、一度きりで捨てるのはもったいないという話になりました。そこで、レジ袋でも出せる仕組みを作ったのです」

    ただ、どんなレジ袋でもOKなわけではありません。ごみを捨てられるのは「沼津市指定袋」と書かれているものだけ。

    レジ袋を「沼津市指定」にするためには、袋を配る業者が市に届け出をして「認定番号」をもらう必要があるそうです。指定のためには、袋が半透明のポリエチレン製で、大きさが45リットル以下、さらに緑色で「沼津市指定袋」と書かれていることなどが条件だそう。

    コンビニから個人商店まで

    制度が始まって以来、これまでに沼津市指定袋の認定をもらった業者は延べ27社で、指定された袋は61種類。大きさが違うなど、1社で何種類も指定を受けているケースがあるそうです。

    通常の「沼津市指定袋」は10リットル、20リットル、30リットル、45リットルの4種類しかありません。一方で「指定のレジ袋」は13リットルや8リットルなど、さまざまな種類があるとのこと。

    市民からは「うちはごみが少ないから、レジ袋がちょうどいい」といった声も寄せられているそうです。

    この制度を採用している店は、コンビニやスーパーなど大手から、個人商店まで幅広いそう。ただ、最近はレジ袋削減の動きを受けて、指定袋を配るのをやめてしまったスーパーもあるそうです。

    県内では他に静岡市でも同じような取り組みがありますが、始まったのは沼津の方が先だとのこと。沼津市の担当者は「良い制度だと思っています」と話していました。

    (サムネイル:7maru / iStock / Getty Images Plus)