写真共有アプリのインスタグラムは、新型コロナ犠牲者の増加を受け、新しい機能である「追悼アカウント」の導入を急いでいる。
この新機能の導入により、アカウントの持ち主が亡くなった際、ユーザー名の下に「追悼」のマークを表示することができるようになる。

インスタグラム広報担当者のリザ・クレンショー氏は、BuzzFeed Newsの取材に対し、こう語った。
「この種の機能には以前から取り組んでいますが、新型コロナウイルスで困難な状況にあるユーザーの支えになればと、新機能のサービス提供の作業を早急に進めています」
ただし、追悼アカウントの開始時期といった詳細は、まだ決まっていない。
追悼アカウント機能の存在を初めて指摘したのは、ジェーン・マンチュン・ウォン氏だ。
彼女は、インスタグラムのミュート機能など、各種SNS上で試験中の新機能を見つけたこともある。
Instagram is working on account memorialization disclaimer: I’m not actually dead, only in the inside
「インスタグラムは「追悼アカウント機能」を開発中だそうです。
注意:私は実際には死んでいません。新機能を試してみただけ!」
Instagram continues working on account memorialization adds this sheet of “Remembering ” The link in this sheet brings us to Instagram’s Help Center page on this topic: https://t.co/0Ztal3Vxh5
「インスタグラムは、『追悼<ユーザー名>』の表示が出来る追悼アカウント機能の作業を続けています」
今のところ、故人のアカウントを追悼アカウントに変更依頼できるのは家族に限られているが、インスタグラムのサイトから申し込める。
追悼アカウントに変わると、たとえパスワードを知っている人でもログインできなくなる。投稿の削除や編集を防ぐためだ。
友達は故人へダイレクトメッセージを送れる。ただし、メッセージを読める人は誰もいない。
追悼アカウントになると「Remembering(追悼)」バナーが表示され、アカウントの持ち主が亡くなっていること、追悼目的のために残されていることが一目で分かるようになる。
故人のアカウントをどう扱えば最善なのか、という問題は、以前から存在する問いだ。
同じく写真共有サイトのフェイスブックは、何年も前に追悼アカウントの機能を導入済みだ。
2015年には、自分が死んだ際にアカウント管理を信任する、追悼アカウント管理人を指名できるようにした。
機能の導入当初は、友達の悪ふざけでアカウントを追悼アカウント化されてしまう、という穴もあったが、その後フェイスブックによって対策が取られた。
今では、実際に亡くなったことを証明する書類の送付が必要になった。
2019年11月、ツイッターは欧州で使われず放置されているアカウントを削除し、ユーザー名を再利用可能にする計画を発表した。
ところが、この計画で故人のアカウントまで一掃し、残された人々を落胆させかねない点が問題視されたため、Twitterは計画を見直すことになった。
ツイッターは、亡くなった人のアカウントを追悼できるツールが開発できるまで削除計画を凍結する、と表明した。
4月21日、BuzzFeed Newsはツール開発やアカウント削除の作業に進展はない、とのコメントをツイッターの広報担当者から受け取った。
この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:佐藤信彦 / 編集:BuzzFeed Japan