NHKの籾井勝人(もみいかつと)会長の退任が決まりました。任期中は、公共放送のトップとしての資質を追及されてきました。どんな発言をしていたのか、振り返ってみましょう。

1. 「政府が右というものを左とは言えない」

2. 特定秘密保護法「通ったので、言ってもしょうがない」

3. 私的ハイヤー代請求「何が問題なのか」

4. 聴覚障害者の蔑称を連発

5. 原発報道は「公式発表ベース」

6. 野党の追及を「文句」と表現

公共放送トップの資質を問われ続けた
就任会見で、国際放送としての報道姿勢を問われ、飛び出した発言。
政府の主張から、かけ離れた主張をしてはならないという考えを明らかにした。
「尖閣、竹島など領土問題については、明確に日本の立場を主張するのは、当然のことだと思う」とも述べた。
公共放送の中立性に疑念を抱かせる発言として、問題視された。
2013年12月に成立した特定秘密保護法に関して、「通ったんで、もう言ってもしょうがない」と発言。
この発言も就任会見で発した。
「政府が右というものを左とは言えない」という発言とともに、就任直後から公共放送のトップとしての資質を問われるきっかけとなった。
2015年1月、私的ゴルフのため使ったハイヤーの料金をNHKが支払っていた問題が発覚した。
その後、国会で追及され、ハイヤーの私的利用を認めた。
2015年3月、参院予算委員会で「セキュリティー上、NHKで日頃使っているハイヤー会社に頼んだ」と弁明した。
しかし、2015年5月に公開されたNHK経営委員会の議事録で、「納得できない」「何が問題なのか」などと反発していたことが明らかになった。
2016年3月、国会での答弁で、「クローズアップ現代」の放送時間やキャスターの変更について尋ねられた際、「つんぼ桟敷で」と発言した。
直後、謝罪し、発言内容を取り消したいと申し出た。
2013年2月にも、別の話題で同じ蔑称を発し撤回していた。議員からは「委員会で謝罪したのは嘘だったんですか」と批判が出た。
2016年4月、NHKが熊本地震発生を受けて開いた災害対策本部会議で、「原発については、住民の不安をいたずらにかきたてないよう、公式発表をベースに伝える事を続けて欲しい」と指示した。
原発に関する独自取材を萎縮させる効果をもたらす発言として、問題視された。
2016年3月、参院総務委員会での発言。
野党系無所属議員に、安倍晋三首相の記者会見を放送し続けるのは、政権のプロパガンダではないかと聞かれ、「誰かのプロパガンダをやっていることは全くない。また文句を言われるかもしれないが、われわれは放送法にのっとっている」と答弁。
野党の追及を「文句」と表現したことに対し、委員長が発言の訂正を求めた。その後、籾井会長は「不適切な発言だった」と取り消した。
バズフィード・ジャパン ニュース記者
Kantaro Suzuki kantaro.suzuki@buzzfeed.com に連絡する.
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