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フランスでも「トランプ旋風」か 反移民の極右政党がトップに、大統領の芽も

イギリス、アメリカに続くのか

なぜ、極右政党がフランスで支持を伸ばしているのか。

背景の一つとして、移民排斥や国益優先の主張が世界的に強まっている流れがある。アメリカ大統領選でのトランプ氏の当選や、欧州連合(EU)離脱を決めた英国の国民投票が、その代表例だ。

来年4〜5月のフランス大統領選では、極右政党「国民戦線」のマリーヌ・ルペン党首が勝利する可能性も指摘されている。

インディペンデントが11月21日に公表した最新の世論調査で、ルペン党首は29%を獲得。2位のサルコジ前大統領(15%)に14ポイント差をつけて、首位となった。

共和党のサルコジ前大統領は11月20日、予備選で敗れ、政界から引退する意向を示した。社会党のオランド現大統領は2期目を目指す意向を示しているが、支持率は低迷しており、再選は厳しいと見られている。

トランプ次期米大統領は選挙中、「メキシコ国境に壁を作る」「自由貿易が米国内の経済を破壊している」などと過激な発言で注目された。米国民の不安と伝統的な政治体制を批判することで支持を広げた。

ルペン党首の支持拡大方法も、トランプ次期米大統領に似ている。

フランスでは、若年層の失業率が高止まりしている。また、2015年11月にはパリでイスラム国の戦闘員とみられるグループによるテロが発生し、移民に対して批判的な意見が強まっている。

ルペン党首は、移民と自由貿易に反対している。フランスの国益を重視する立場を示し、グローバル化に反対する有権者層を中心に支持を拡大してきた。

極右政党「国民戦線」は、ルペン氏の父ジャンマリー・ルペン氏が創設者。父親が党首を務めている際は、ナチス・ドイツを擁護する発言など人種差別的な主張が色濃かった。

大統領選出馬を見据えたルペン党首は2011年、イメージ改善のため父親を党から追放し、党首に就任。しかし、移民排斥政策など排他的な側面は今でも残っている。

ルペン氏は米大統領選の直後、「トランプ氏の当選はフランスに有益」と述べ、歓迎した。また、自身が当選すれば、フランス国境での検問を再開するとともに、EU離脱を問う国民投票を実施するとの考えを示している。

"J’ose répéter ici que l’élection de Donald #Trump est une bonne nouvelle pour notre pays." #ConfMLP

「トランプ氏の当選は、フランスにとって朗報」

来年4〜5月に実施されるフランス大統領選は、1回目の投票で過半数を獲得する候補者がいなければ、2回目の決選投票が実施される。

これまでは、ルペン党首が決選投票に進んでも、大統領に就任する可能性は低いとみられていた。しかし、トランプ氏の当選が追い風となり、ルペン党首がフランス大統領に選ばれる可能性もある。

経済誌エコノミストは「次にポピュリズムが台頭するEU加盟国はどこか」という記事で、ルペン党首の台頭を「リスク」と表現した。

さらに、「世論調査では国民の不満が過小評価されている」ため、隠れ支持層を含めたルペン党首の支持率は調査結果よりも高いと分析。ルペン党首が次期フランス大統領に就任する可能性は約40%あると予測している。

ただ、エコノミストは違うシナリオの方が可能性が高いとも指摘している。

国民戦線の排他的な政策に嫌悪感を抱いている有権者が多く、ジュペ元首相とルペン党首の決戦投票で「中道右派、中道左派が協力する」と予測しているからだ。

エコノミストの分析通りに有権者が投票すれば、中道・右派陣営のジュペ元首相が勝利する可能性が高いとしている。


バズフィード・ジャパン ニュース記者

Kantaro Suzukiに連絡する メールアドレス:kantaro.suzuki@buzzfeed.com.

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