ゴキブリとは思えない綺麗な昆虫の写真に、Twitterでは「感動の声」をあげるユーザーもいる。
「ブローチみたい」
@dantyutei うわああああ!!! ブローチですか!? 翅が透明で…体が緑で… あ…0(:3 _ )~_(:3」 ∠ )_チーン
ゴキブリも、こんな色だったら・・・
@mama_lyn2017 @dantyutei ゴキブリもこんなカラーリングなら、スリッパで叩かれずに済むかも(笑)
一体どこで撮影されたのか?BuzzFeed Newsは、写真をツイートした九州大学総合研究博物館の丸山宗利助教に聞いた。
正式名称は、ミドリバナナゴキブリ。「グリーンバナナローチ」という名称で販売もされている。生息域は、中米から南米の熱帯地域。
丸山さんは1月末から2月初旬まで、南米のフランス領ギアナに調査で滞在していた。宿舎の明かりに飛び込んできたミドリバナナゴキブリを撮影、Twitterに投稿したという。
一般的なゴキブリは、樹木の隙間などに隠れて住んでいるため、暗い場所で見つかりにくい黒や茶色の胴体に進化していった。
一方、ミドリバナナゴキブリは、森の中で生活して、落ち葉など枯れた植物を食して成長する。緑色の葉っぱや茎などで天敵から身を隠し進化してきたため、鮮やかな緑色になった可能性が高いという。
ミドリバナナゴキブリのほかにも、黒以外の胴体を持つゴキブリが存在する。沖縄県には、ルリ色のルリゴキブリが生息している。
人間が住む民家の中に生息するゴキブリは、全体のほんの一部。大部分は野外に生息している。
病原菌をゴキブリが媒介する恐れもある。だが、丸山さんによると、衛生状態が良い日本では、実質的な害は少ないそうだ。
日本では「嫌われ者の代名詞」のように扱われているゴギブリ。だが、昆虫学者の丸山さんは、こう話す。
「どんな小さな昆虫でも、生態系の中で役割があります。それぞれ生態系のバランスを保つ歯車の一つになっているのです」
ゴキブリも、その一員だ。