家族や友人と「人種差別」について話す時。気をつけたい10のポイント

    人種差別は、私たちの社会の構造に深く組み込まれたものだ。その理解をもって、会話に取り組む必要がある。2人のエキスパートに、議論を最善の方法で進めるためのヒントを聞いた。

    「Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)」運動を受けて、家族や友人、パートナーと、人種差別や暴力について話す機会が増えた人もいるだろう。

    しかし、こうした会話を建設的に行うのは、口で言うほど簡単ではないことが多い。

    人種差別や不平等について家族や友人と話すときに、焦点を当てるべき10のポイントを紹介していこう。

    1. まずはあなた自身が知識を身に付け、自分の意見を正確に説明できるようにしよう。

    Netflix / Via vimeo.com

    あなたの意見に反対するかもしれない相手と話すとき、話の背景を知らなければ、自分の意見を完全に伝えるのは難しい。人種差別を学ぶ出発点として、必要な背景を知ることができる本、映画、その他のリソースはたくさんある。

    同時に、あなたやあなたの家族がまだ人種差別の歴史をよく分かっていなくても、断じてあなたのせいではない。「私たちのほとんどが、人種差別に関するきちんとした裏付けのある歴史を知りません。これは、私たちの教育システムにおける2つの失敗に端を発しています」アラヤ・ベイカーは話している。

    「学校は、必要な歴史的背景をゆがめてしまう、歴史修正主義的な教え方をしています」

    「また学校は、人種差別、性差別、または階級主義などの構造解析を教えていません。これらはマクロではなく、ミクロレベルの対人問題として教えられているのです」

    多くの場合、子どもたちが特権を利用したり、またその方法を議論することを学ぶのを避けるためだと、ベイカーは話している。

    2. 質問と好奇心で、話のイニシアチブを取るようにしよう。

    3. いくつかのリンク、動画、ポッドキャスト、統計情報などを手元に置いておこう。

    YouTubeでこの動画を見る

    youtube.com

    人種差別について積極的に学習していても、特に会話が白熱してしまうと、いくつか重要なポイントを忘れがちだ。

    「会話をスムーズに進めたい場合は、教育ツールとデータ、統計情報やストーリーを参照するだけでなく、これらのリソースを、必要な時にすぐに取り出すことができる場所に保管しておくことをおすすめします」とベイカーは話す。

    「たとえば、SNS上のリンクや投稿にブックマークを付けたり、共有可能なシラバスを編集したりするという方法があります」
    まずはGoogleドキュメントを開いて、新しい情報などを見つけたらここに追加していくようにしましょう。また説得したい特定の家族がいる場合は、相手が尊敬する人物・好きな人物(政治家でも、芸能人でも)の中で、あなたと同じ意見の人を探してみましょう。

    4. データを出したとしても、100%理論的な議論になるとは期待しないようにしよう。

    5. 家族がこれから言おうとすることを先読みしたり、気をもんだりするのは避ける。

    以前、あなたと家族で意見が食い違ったことがあるとしよう。するとあなたは、きっと今回のことも家族は批判的かも…と思ってしまうかもしれない。そのたせいで、会話を始める前からイライラしてしまうのも無理はない。

    こういった仮定は、議論の取り組み方に悪影響を及ぼす可能性があるとベイカーは話している。

    「防御を固めて会話を始めてしまうと、相手の言うことに対して過剰に反応しやすくなってしまいます」

    6. 相手の考えや価値の置き方の基盤となっている社会制度やシステムには、特に注意するようにしよう。

    相手の条件付けを考慮することは重要で、相手の物の見方を文脈的に理解するのに役立つとベイカー。

    「相手のバックグラウンドと育った過程を覚えておきましょう。個人として相手を非難してしまうのを防ぐことができます。ここで避難すべきは、システムや社会なのですから

    7. 謙虚な姿勢を忘れずに。

    Mandel Ngan / Getty Images

    特権、人種、階級はどれも明確な物ではない。「私はあなたに教えてあげているんだよ」という姿勢ではなく、こうしたものは明確ではないという観点からアプローチすると、議論をさらに先に進めることができるだろう。

    多くの場合、教える側の人が謙虚さを示せば、批判も受け入れられやすいとベイカーは話す。

    「私私はクィアの黒人男性ですが、経済的に安定した中産階級の家庭で育ちました。また、私はシスジェンダーの男性でもあります」とベイカー。

    「このようなことを話すことで、不公平な権力構造の解体への私の関心が、単なる自己中心的な取り組みではないと、相手も気づいてくれます」

    8. 人種差別は、1回の会話だけでは解決できない。もう一度議論をすることを考えよう。

    9. 家族が会話の中であなたを脅したり、危険を感じさせるような反応をしたら、議論を中止しよう。

    きょうだいと小さなケンカをしたり、親からゲームを取り上げられるのとは全く別の話だ。

    たとえば、あなたの冷静な反対意見を軽蔑だと見なしたり、あなたに罰を与える、家から追い出す、罵倒するなどの虐待的な行動を正当化したりするのが、「危険な反応」にあたる。

    後者のような状況が発生した場合、会話を続けるのはかなり危険だ。「あなたが未成年者で、保護者や家族を生活のあてにしている場合は、特に当てはまります」とウィリアムズ。

    10. 最後、あなた自身が当事者になったと考えて会話をするようにしよう。軽蔑、偏見、憎しみを容認する必要はまったくない。

    Charlotte Gomez / BuzzFeed

    「抑圧と特権に関連する問題について、家族と向き合うのは勇気のいること。中には疎外されたり脅されたりする人もいます」とベイカーは話す。

    「そういう人たちには、勇気をもってさらに一歩踏み出すように伝えています。また、血のつながった人だけが『家族』ではないのだと言い聞かせています」

    残念ながら、あなたが自分の信念に固執すると、近くにいると思っていた人たちが自分から遠ざかる結果になってしまうかもしれない。

    「こうした繋がりを失うと、対処するのが難しいトラウマになってしまう可能性もあります。それでも、あなたの人生が終わってしまうわけではありません」とベイカー。

    そしていい点は?

    「あなたの道には、あなたと同じ考えの人がたくさんいるのに気付くはずです。こうした人たちは、他の人が認めることや考慮することを拒んだ、あなたの真実のすべてを肯定してくれるでしょう」

    この記事は英語から翻訳・編集しました。