「第三の性」を持つ人物がVOGUEの表紙に 120年の歴史で初

    ファッション誌「VOGUE(ヴォーグ)」の表紙を飾ったのはムシェのエストレヤ・バスケス。「ムシェ」とは、メキシコの先住民コミュニティで認識されている「男でも女でもない性」で、しばしば「第三の性」と言われる。

    ファッション誌「VOGUE(ヴォーグ)」のメキシコ版とイギリス版で、発売中の12月号の表紙にメキシコ先住民のムシェが起用された。「第三の性別」を持つ人物が表紙に載るのは、同誌120年の歴史で初めての出来事だ。

    ムシェ」とは、メキシコの先住民コミュニティで認識されている「男でも女でもない性」のこと。ムシェの人々は自身の性別を「第三の性」と呼ぶこともある。

    表紙を飾った人物は、エストレヤ・バスケス(37)。先住民・サポテコ族のムシェだ。

    「みんな表紙を見てくれて、祝ってくれています」とエストレヤはロイター通信の取材に答えた。

    メキシコ版ヴォーグのインスタグラムアカウントには、感謝のメッセージが届いた。下の人物は「素晴らしい表紙を世界に届けてくれてありがとう!」とコメント。

    メキシコの「真の多様性」を表紙が体現してくれている、と拍手を送る人も。

    ムシェの存在はメキシコ以外ではあまり知られていないが、国内ではオアハカ州南部など都市圏に、ムシェのいるコミュニティがある。

    この記事は英語から翻訳・編集しました。 翻訳:髙橋李佳子