この春に中学校を卒業する、MAPPYさん。
15歳という若さながら、古着を活かしたスタイルは世代を超えて支持を集めている。海外メディアにも登場し、ジャズピアニストとしても活動の場を広げる。
3月28日開催の体験型イベント『超十代 - ULTRA TEENS FES - 2017@TOKYO』では、初音ミクとのコラボレーションも行う。
他の同世代のモデルたちとは異なる輝きを放つMAPPYの感性は、いまの流行をどのように見るのだろうか。
みんながやってると興味がなくなっちゃう。15歳のファッショニスタの気持ち

ーー流行はどれくらい取り入れますか?
別に流行を追いかける必要はないし、好きなものを着ればいいんじゃないかな。流行モノってすぐ着なくなっちゃうじゃないですか。それが一番もったいないと思う。
私の場合、全身を流行できめるよりは、古着とか自分っぽいものに少し流行を取り入れたりします。
そこは自由だと思うんですけど、私は似合うものを着たいなと思う。着てれば馴染んできて、コーデもしやすくなるし。
自分に似合うものの方が着こなしてる感じがします。おしゃれな人って、やっぱり合う服を着てる人だと思うので。
ーーインスタでも、盛るアプリとか使いませんよね。
盛るアプリはそんなに好きじゃないですね。
顔が誰だかわからなくなっちゃうし、キャラクターみたいなのにはそんなに魅力を感じません。
ーー普段、服はどんなところで買うんですか?
下北沢や高円寺、原宿の古着屋とか。
ZOZOTOWNのusedも使うし、道を歩いていていいな!と思ったらどこでも入っちゃいます。
特に意識はしてないんですけど、すごく流行をキャッチするのが早くて、本当に欲しいなと思ってたものが流行りだしたりする。
でもみんなが同じものを着出すと、それには魅力を感じなくなってしまいます。だからまた別のものを探したり、工夫するようにしてます。
インスタでいいなと思うものを見つけて、それっぽいのを探しに行くことも多いです。衣装に使えそうなものも意識して探しています。
ファッションにハマったきっかけは、とあるカードゲーム。
ーーファッションにハマったきっかけは?
昔、『オシャレ魔女 ラブandベリー』ってあったじゃないですか。あれ毎日やってました。テーマごとにアイテムが分かれてて、それを組み合わせるのが楽しくて、コーデを組む勉強を自然としていたのだと思います。
その中にディスココーデとか、アフロとかドレッドとか、かっこいいものが結構あって。ファッション面であのゲームから受けた影響は大きいですね。
幼稚園の頃からお揃いは好きじゃなかった。
ーー子供時代から古着が好きだったんですね。
古着は良く知らなかったのですが、小さい頃から服は大好きでした。ダメと言われてもヒールで公園を走り回ったりするほどおしゃれに敏感で、背伸びしたがっていました。
“お揃い”の物は嫌いでした。これはもう性格なんですけど、集団で一緒のことをしたりするのも好きじゃなかった。
みんなと一緒に見られても面白くないので。女の子は周りと同じにしたがるじゃないですか、それも昔から面倒くさかったです。

でも、小さい頃は欲しい服があっても子供サイズが出てないことが多かった。
「ひとと同じは嫌」を認め続けてくれたお母さん
ーー将来の夢は世界で活躍するジャズピアニストだといいますが、始めたきっかけは?
将来の夢は世界で活躍するミュージシャン。ジャズはもちろん、ポップスやファンク、トラックメーキングなど色々やりたいですね。
5歳からクラシックピアノをやっているのですが、先生がジャズやラテンのアレンジしたものを弾いたり、発表会で年上の人が弾くのを聴いて、ジャズに興味を持ったんです。
そしたらお母さんが図書館からCDをいっぱい借りてきてくれました。それをコピーして、耳で聞いて練習した。
でも小学校低学年の頃はイラストレーターになりたくて、ファッション画を何十冊もひたすら描いてました。装苑を読み始めたのがきっかけで、自分で雑誌を作るようになったんです。図書館でバックナンバーを全部借りてきて、写したりしてた。

夢はピアニストとかイラストレーターだったけど、やっぱりファッションはずっと好き。お母さんはいつも反対したりしないので、そこが一番嬉しいかな。
ーーお母さんとはどんな関係ですか?
すごい仲良し。お母さんは昔バックパッカーで、なるべく服はリサイクルショップで買う人です。でも若い時はオリーブ少女で、古着を着ていました。なので「安くおしゃれする」という考え方は昔から見てました。
服の好みはちょっと違うけど、お母さんは私の好きなものもわかってくれてるので、一緒にお買い物するのが楽しい。
お母さんが昔着てた服を借りることもあります。流行ってるものは結局のところ昔のリバイバルなので、今と同じものも多くて嬉しいです。私の服を貸すこともあります。
学校は好きじゃない。「結局夢がないとか言ってるのって、意味ないのかなって」

ーーこの春で中学校卒業ですね。今後はどんなことがしたいですか。
最高! 9年間、規則に縛られるという面では本当に地獄だった。
窮屈じゃないですか。いじめとか、本当にくだらない事件ばかり起きるし。尊敬できる先生もあまりいなかったです。
先生が言うことがすべてじゃないので、ずっと我慢してきました。
春からは自由な時間が増えるから、大好きな音楽を勉強して、語学を学んで、海外に行きたい。
ーーやることたくさんですね。
もうやりたいことだらけ。音楽が好きなので、作りたい。勉強したいですね、もっともっと。好きなことはめっちゃ頑張ります。
学校ではよく「ぜんぶ平等にできるようにしなさい」と言われたりします。でも結局、「夢がない」と周りのみんなが言ってるのを見ると、意味ないのかなって。