Posted on 2016年5月16日

    「物件借りたら映画館だった」 千葉のサラリーマン、秋田で館長になる

    たまらないレトロさ!

    御成座

    秋田県・大館市に、「御成座(おなりざ)」という映画館があります。1952年創業、2005年にいちど閉館し、2014年に復活しました。

    地方の単館が復活……それだけでも珍しいことですが、再建したのは秋田にゆかりのない「千葉出身のサラリーマン」だといいます。なぜ? オーナーに聞きました。

    御成座

    御成座オーナーの切替義典(42)さん。

    「住む部屋探し」で見つけた映画館

    「仕事の関係で、秋田に住むことになりました。いいな、と思って見に行った物件が、元映画館だったんです。内見で気がつきました。子供のころから、映画館をプライベートシアターとして使えたらと思っていて、住む部屋もあるし、夢が叶うだろうと思い契約しました。この時は、映画館を再建するなんて考えてもいなかった」

    御成座

    御成座の内観。

    廃墟の映画館という少し変わった家を手にいれた切替さんは、住むために修理をはじめます。しかし、次第にその作業を見た街の人から「また御成座が開くんですか?」と声をかけられるように。

    「しまいには中に入って修復を手伝ってくれる人が出てきて(笑)。映画館をやるつもりはなかったけど、掃除をしていくと確かにもったいない気持ちになってきました。もしやるとしたら……と考えながら、防災設備や映写機の勉強をはじめました」

    御成座

    御成座名物、手書き看板。地元の映画サークルの方がボランティアで描いている。

    オーナーになるつもりはなかった切替さんですが、過去に映画の見すぎで視力が低下し、パイロットの夢を諦めた……というエピソードがあるほどの映画好き。

    進めるうちに熱が入り、最終的には同じ会社の社員にも手伝ってもらい映画館を修復。千葉から家族も呼び、とうとう本格的に御成座を再オープンしてしまいました。

    「いまはスタッフも一緒に御成座に住み、様々なイベントを打ちながら経営しています。実は本業もまだ続けていて……。苦労はいっぱいですけど、本当にやって良かったです」

    御成座

    レトロな内装。県外から足を運ぶ人も多いそうです。

    御成座

    貸ホールとしての経営もしています。映画館を独り占めできる「個人貸し館」はなんと2100円。安すぎ! 他にも、ライブ、ゲームイベント、などいろんな楽しみ方ができます。

    御成座

    看板作りには子どもが参加することも。

    御成座

    できあがった看板がこちら。

    御成座

    切替さんが幼い頃に収集していたビデオテープたち。なんと800本もあります。DVD化されていない映画も多くあり、時折VHS上映会が開かれます。

    御成座

    映写室の様子。若い頃に映画館で働いていた方が、懐かしの映写機に会いにやってくることもあるそうです。

    御成座

    ロビーで離し飼いにしている看板うさぎのてっぴー。上映料金は大人1300円、シニア1000円、大学生以下1200円……と普通の映画館より安めです。スケジュールは公式HPで確認できます。ドラマの舞台のような映画館ですね。

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