写真家のジョナサン・アンダーソンとエドウィン・ローは1997年、2000年のシドニーオリンピックに向けて準備をするアスリートたちの姿を見て欲しいと招かれた。
彼らは、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアと世界中を旅した。今でも、北京にいる中国の一流体操選手たちと制限なく接触することができるのは、この2人だけだ。
後に写真展が開催され、筋肉、怪我、夢がたくさん詰まった大きな美しい本が出版された。「Athletes」だ。



「私たちはスポーツ写真家ではありません。そして試合を撮影することもそれほど多くありません。その代わり、私たちは試合の前の栄光や落胆の瞬間の前に、あらゆることを学び取ります」
「アスリートたちは、最も平凡であると同時に、最も類まれな人たちです。彼らは私たちと同じであり、一方で私たちとは完全に異なっています。この難しさが、私たちがアスリートを撮影するときの核になりました」



「私たちはスポーツを見ているのではありません。私たちは夢を追うことを選んだ人たちを、彼らの個性を、彼らの顔つきを見ています。そしてトレーニングが彼らにどのような影響を与えているのかを見ています」
「体操は、私たちが何度も取り上げたスポーツです。これほど若いうちに深刻な怪我を負うリスクにさらされるスポーツは、他にほとんどありません。そして、演技をする選手たちがこれほど神がかって見えるスポーツ(演技を成功させたとき)も、また間抜けに見えるスポーツ(落下したとき)も、他にはありません」




「私たちは夢を見ています。アスリートたちが限界を超える姿を。人体の限界、才能、我慢、決意を見ています」
「私たちはおそらくスポーツを、人間を洞察するための窓として使っているのです」



