11月13日夜、日本経済新聞が報じた「ヤフーとLINE経営統合へ」のニュース。ネット企業大手2社の統合は、大きな驚きを持って拡散された。


報道を受け14日、ヤフーを展開するZホールディングスとLINEは「協議や検討を進めていることは事実ですが、決定している事実はございません」と発表した。
テレビや新聞ではトップニュースだが…
社会的に大きな関心を持たれたニュースだが「Yahoo! ニュース」「LINEニュース」ともにトピックス(トップページに大きく掲出される注目ニュース)には掲出されず、「速報」などのプッシュ通知もなかった。
月間150億PVを超えるYahoo!ニュース、月間アクティブユーザー数6500万人のLINEニュースは、ネットニュースサイトとして最大規模を誇る。この状況に不自然さを感じる人や、「『公共性』の観点からみてどうなのか」なども意見も見られた。
ヤフーとLINEの経営統合は超ビッグニュースだけど、ヤフトピのトップには上がらないし、LINE NEWSから速報が来ることもない。 これが日本のメディア環境において、どのような意味をもつのか、というのは興味深いと思う。
ヤフトピに「ヤフーLINE経営統合」ニュースがまだ上がっていない不思議。自社のニュースは扱わない方針とはいえ。。。まだ決定していないという点も考慮しているのだろうが、NHKなど主要メディアがトップで報じているニュース。「公共性」の観点からみて、どうなのか。 https://t.co/t3zv9syke8
判断にはどんな理由があったのだろうか?
BuzzFeed NewsはYahoo! ニュース、LINEニュース双方に編集方針を聞いた。
Yahoo! ニュース

Yahoo!ニュースは、最も目立つ「主要」タブをはじめ、経済、ITなど各ジャンルのトピックス欄にも掲載がない。
記事配信自体はされており、Yahoo! ニュースドメイン上で読むことはできる。
「ニュースを配信する立場でありつつ、報道の対象となる事業者でもあります。原則的な編集方針として、トピックスでは自社のサービスや取り組みについては取り上げないことにしています」
「周知しないことでユーザーに不利益が生じる可能性がある場合は、ニューストピックスでない形で取り上げた事例もあります」
例えば、2013年にYahoo! JAPAN IDが流出した際は、Yahoo! JAPANのトップページで状況を掲載し、パスワード変更などを呼びかけた。
LINEニュース
LINEニュースでは、トップに表示される最も目立つ3つの見出しにはピックアップされていないが、13日午後10時52分に配信された共同通信の記事を「経済」欄で取り上げた。
「自社に関するニュースであっても、媒体各社の報道状況を見つつ取り上げます」
「今回は広く社会的に注目されるニュースとしてピックアップしましたが、トピックス部分への掲載やプッシュ通知など過度なフォーカスは、利益誘導やステマにつながり得るので、原則しません」
法律に関わることや社員の不祥事など、万が一、事件性がある事象が起こった場合には「その限りではない」と説明した。
UPDATE
LINEニュースの編集方針について、一部表現を修正しました。