「男子には内緒ですが、女子は基本的には応募=採用です」
ゼミに入れてもらおうと教員に問い合わせのメールを出したら、名前から女子だと勘違いされ、コーヒーに誘われた――こんな、ある男子大学生のTwitter投稿が拡散している。
この学生に教員は、女性なら優先してゼミに採用するつもりだったが、男性は対象外だと説明したという。

帝京大は「事実関係を確認中」としたうえで、「教員の立場を利用した学生へのハラスメント行為(アカデミックハラスメント)や差別的行為を許容ない」として、問題となった教員のゼミ募集を中止した、と発表した。
名前で女子だと勘違いされ…
Twitter投稿によると、男子学生が関心を持ったゼミは男女問わずゼミ生を募集していた。
教授にメールを送ると、学生が「聖奈」(せな)という名前だったことから女子だと勘違いされ「女子は基本的には応募=採用です」という、予想外の内容の返事がきたという。
女子学生さんですよね?女子みたいな男子もいますので、念のため。
歓迎いたします。男子には内緒ですが、女子は基本的には応募=採用です。
しかし「自分は男子だ」と明かすと、態度は一転したという。
学生がTwitterで公開したやりとりの音声録音の中で、教授は以下のような発言をしていた。
「あんたが女だと思ったから、優先的にとるつもりだよ、と。でもあんたが男だったらそういうわけにはいかない」
「公式には言えませんよ、言ったら問題になるから」
「あんたのこと女だと誤認したのは僕のミスだけど。そりゃしょうがないよな、あんな名前なんだから」「普通女性だと思いますよ」
「公式にゼミの案内に(女性を優先的に採用すると)出したら他の人からクレームくるし学部長からも『君これダメだね』って」
「腹の中でどう思ってるかは自由なんだよ」
「企業(の採用)も実際はやっぱりあるわけ。男が多かったり女だけだったりするでしょ」「アメリカでもカラー(人種)のことは絶対書けない、でもWhiteが多くなったりするわけ」
「入り口のところで門前払いはできない。機会は平等に与える。でも結果の平等はないよ。採る側の都合で考えて決めるのは当たり前」
この投稿は11月22日朝にかけて大きく拡散。大学や教員の名前も特定されていった。
「事実関係が明らかになり次第、ご報告いたします」
BuzzFeed Newsが22日午前10時半、教員が所属する帝京大に取材したところ、「SNSの該当投稿は把握している」と回答した。
広報担当者は取材に「事実関係を教員、学生双方に確認中です。大学側としても真摯に対応していきます」と答えた。
帝京大は同日夕、公式サイトで以下のように声明を発表した。

「帝京大学は教員の立場を利用した学生へのハラスメント行為(アカデミックハラスメント)や差別的行為を許容しておらず、決して許されるべきものではないと考えております。事実関係が明らかになり次第、ご報告いたします」
「なお、本件については現在事実確認中につき、当該教員のゼミの募集を中止といたします」