「5歳以下の子どもには硬い豆やナッツを食べさせないで!」
2月2日の節分を前に、消費者庁が注意を呼びかけています。喉や気管につまらせて窒息したり、肺炎を起こしたりするリスクを指摘しています。
厚生労働省の調査によると、2014年〜2019年の6年間に、食品誤えんによる窒息で、14歳以下の子どもが80人死亡。うち、5歳以下は73人で9割を占めています。
奥歯が生えそろわず、噛み砕く力や飲み込む力が十分でない子どもたちにとって、硬い豆やナッツ、球状の果物などを上手に食べるのは簡単ではありません。
口に食べ物が入った状態で走ったり遊んだりすると、息をしたタイミングでのどや気管、気管支に入り込む危険があります。
過去には、以下のような事故事例が報告されています。
- 保育施設にて4歳児が炒り豆を食べた後、意識がなくなっているのに気づいた。病院に緊急搬送したが死亡。
- 4歳児がピーナツみそを4〜5粒食べた後、むせ込みゼイゼイ音が。肺の入り口である気管支まで入り込んでおり、緊急手術ののち、5日間入院。
- 2歳児にアーモンドを食べさせた。口内に残したまま歩行中、もっとほしがって泣いき、むせて咳き込んだ。そのあともゼイゼイした感じがあり受診。同じく気管支まで入り込んでおり、手術ののち6日間入院。
ミニトマトやブドウも注意
豆類以外にも、ミニトマトやブドウなど球状の食品にも注意! 消費者庁は、節分の時期に合わせて以下の4点を呼びかけています。
(1)豆やナッツ類など、硬くてかみ砕く必要のある食品は5歳以下の子どもには食べさせないでください。 喉頭や気管に詰まると窒息しやすく、大変危険です。小さく砕いた場合でも、気管に入りこんでしまうと肺炎や気管支炎になるリスクがあります。
(2)ミニトマトやブドウ等の球状の食品を丸ごと食べさせると、窒息するリスクがあります。乳幼児には、4等分する、調理して軟らかくするなどして、よくかんで食べさせましょう。
(3)食べているときは、姿勢を良くし、食べることに集中させましょう。
物を口に入れたままで、走ったり、笑ったり、泣いたり、声を出したりすると、誤って吸引し、窒息・誤嚥するリスクがあります。
(4)節分の豆まきは個包装されたものを使用するなど工夫して行い、子どもが拾って口に入れないように、後片付けを徹底しましょう。