LINEで送ったメッセージや写真が24時間以内であれば後から取り消せるようになった。12月13日リリースの最新バージョンから利用できる。
誤送信したメッセージを長押しし「送信取消」を選ぶと、送信者と受信者の両方の端末から見えなくなる。取り消し後は「メッセージの送信を取り消しました」と表示が残る。
取り消せるのは、24時間以内に送信したテキストやスタンプに加え、画像と動画、ボイスメッセージ、URL、連絡先、位置情報、ファイル、1対1の通話履歴、LINE MUSICも対象。既読、未読を問わず取り消し可能だ。
iOS／Android版だけでなく、PC版にも対応。あくまでトークルーム内の表示を消すもので、受信時にスマートフォンに届く通知は取り消せない。
取消機能を利用できるのは、最新バージョンのユーザーのみ。アップデートしていない場合、自分で取り消すことはできないが、送信元が取り消したものは上記のように非表示になる。
いじめや不倫を助長する？
同社は今回の実装を「ユーザビリティを向上し、ユーザーのコミュニケーションの選択肢を拡大させるための機能拡充の一環」と説明。
家族や恋人向けのものを違う宛先に送ってしまった、書きかけや誤字を直したい、酔って送ったメッセージを相手が読む前に消したい――などの用途を想定しつつ「過去の機能と同じく、ユーザー間で自然発生的にこちらの想像を超えるコミュニケーションが生まれていくのでは」と話す。
いじめや不倫、パワハラなどの“証拠隠滅”に使われるのでは？ というネガティブな意見もある。
SNSや報道で寄せられたユーザーからの要望や意見をもとに、社内でも議論を繰り返してきたという。
広報は「誤って送ってはならないメッセージを送信した場合の選択肢をユーザーの皆様に提供するためのものであり、決していじめやパワハラを助長するためのものではありません」と回答した。
「本来の機能以外での乱用防止の意味もこめ、時間制限を設け、取り消した履歴が受信者側にもわかる仕様にしている。少なくとも、何のやり取りもなかったかのように履歴を消すことはできない」
「いじめの問題は非常に遺憾で、弊社としても重く受け止めている。個々の機能のよしあしよりも、その機能やツールをどのように使うか、LINEを含むSNS全般との向き合い方・使い方、コミュニケーションが大切。情報モラル教育の啓発には今後も取り組んでいく」