興行収入100億円を超えた大ヒット映画「君の名は。」。
人気映画の定めだろうか、公開から1カ月を待たず、ネット上には映画をまるまるアップロードした違法動画が公開されている。
製作委員会は、違法視聴に警鐘を鳴らすべく、著作権違反を指摘するTwitterアカウントを立ち上げた。
違法動画を視聴したことを公表したり、友人にURLを共有しているユーザーに直接リプライを送り、ツイートの削除を促している。
9月26日にスタートしたこのアカウントのフォロワーは28日時点で300人程度。公式マークは付いていないが、映画「君の名は。」公式アカウントと相互フォローになっている。
BuzzFeed Newsが東宝に確認を取ったところ、製作委員会が正式に運用しているものと分かった。
新作映画の関係者向けフィルムや劇場での盗撮映像が動画サイトにあげられることは、残念ながら少なくない。
今回のように製作側が自らエンドユーザーの行為を咎めるのは珍しい対応だ。
実際に動画を共有、拡散しているアカウントを見ると、どこまで違法性を自覚しているのか分からないケースもある。
「仕事忙しかったからスマホで見れてよかった」「映画館じゃなくて家のスクリーンで見たけど感動した」など、日常の1コマとしてツイートしている人もいる。
きっかけはファンの声
東宝宣伝部によると、きっかけは映画を応援するファンの声だったという。
「違法動画の問題はこれまでもあり、今回が特別ではない。今作はこれだけの動員数で世間的に話題にもなっていることで、違法な方法で見ようとする人も目立ったのも事実」
「ファンの方から寄せられるご指摘や心配の声もその分多く、こちらから積極的に対処する意思を見せるため、アカウントを立ち上げた」
違法動画のアップロード先のサイトにはすでに削除を依頼済み。
動画は盗撮ではなく、何らかの形で入手したものと見られるが、流出経路や流出元は「調査中」という。