このロボット、何でできているでしょうか。
顔のところを見るとわかるかな……?
正解はこちら、「ガンプラの箱」です。
こんな風に外箱を切り、針金でつなぎ合わせていくと……。
完成! なんと関節も動きます。
紙製ロボット「カミロボ」を作るのは安居智博さん。作り始めたのは今から35年前、小学生の頃だそう。
BuzzFeed Newsは、安居さんに作る際のコツや込める思いを聞きました。
小2の頃の作品がこちら。すでに雰囲気がありますね。
ガンプラの箱でカミロボを作るのは、今回が初めてとのこと。安居さんは「プラモデルの箱にハサミを入れる事は何となく無意識に抵抗があり、今までそういう発想をすることはありませんでした」と話します。
「よくよく考えてみると、プラモの箱も普通の空き箱と同じ厚紙なのだからカミロボの素材として使えるなぁ……と。失敗したとしても、もともと捨てようか迷っていた空き箱なので、躊躇せずに自由に遊んでみようか、と思いました」
大事にしたのは「ガンダムのペーパークラフトを作るのではなく、ガンダムのプリント柄を使ったカミロボを作る意識」。
左右対称ではない絵を無理やり各パーツに当てはめていくので、元のデザインをあまり意識せず、ある程度強引に決めていくのがポイント、だそうです。
関節可動のキモは小3で考案した「ヤスイ締め」。パーツに通した針金の両側をねじり留めています。
これまで多数のカミロボを制作している安居さん。特に思い入れがある作品は「最近だと、紙以外の素材で作った『カミロボ異素材軍団』」だそう。
灯油ポンプやサンダル、水引などを使ったカミロボシリーズ(もはや紙じゃない!)、存在感がすごいです。「シュポシュポン」「ベンサンダー」などそれぞれに名前も。
各々デザインが違うのも特長です。イメージはどのように膨らませているのでしょうか?
「カミロボは『立体の落書き』と捉えているので、その時に浮かんだアイデアやデザインの鮮度が高いうちにササッとカタチにすることを心掛けています」
「作っている途中に、デザイン的になんか面白くないな、と感じることもあるのですが、そういう時には思い切って、グッと変えていきます」
「自分じゃない人が作ったようなものが作りたい……と言うか、自分が作ったのにもかかわらず、いつの時代にどこの国で作られたものか分からないような、心地良い『違和感』のようなものを出せないか、と日頃から考えています。なかなか難しいですね。いつかそういうものが作れたらいいな、と思っています」