「休校中、外で遊んでいいの?」「体育館開放はOK?」
文部科学省が、休校中の子どもたちの過ごし方に関するQ&A(3月9日付)を公開した。各自治体から多く寄せられた質問に答えている。
【新型コロナウイルスに関連した感染症対策に関する対応】 登校日の考え方,子供の運動機会の確保に関する外出や校庭・体育館開放の考え方等,一斉臨時休業に関するQ&A(3月9日時点)を更新し,各教育委員会等に発出しました。 PDFはこちら▼ https://t.co/CAVWNIGkk5
例えば、「臨時休校中に、外出して運動をしてもいいのか」という問いには、「運動不足やストレスを解消するために行う運動の機会を確保することも大切」「安全な環境の下に行われる日常的な運動(ジョギング、散歩、縄跳びなど)を本人および家庭の判断において行うことまで一律に否定するものではありません」と回答。
休校中だからといって必ずしも自宅で待機し続けることはなく、健康のために適切な外出や運動を取るべきとしている。

学校関係者向けの文書ではあるが、一般の人が読んでも参考になる部分が多い。
日常生活に関する主なQ&Aの抜粋は以下の通り。
Q.臨時休校でも、児童生徒が外出したら効果がないのでは?
専門家会議の見解を踏まえ、児童生徒の外出については
(1)軽い風邪症状(のどの痛みだけ、せきだけ、発熱だけ、など)でも外出を控えること
(2)規模の大小に関わらず、風通しの悪い空間で人と人が至近距離で会話する場所やイベントにできるだけ行かないこと
に留意して指導するよう、教育委員会などに依頼しました。
なお、児童生徒の健康維持のために屋外で適度な運動をしたり散歩をしたりすることなどについて妨げるものではなく、感染リスクを極力減らしながら適切な行動をとっていただくことが重要であると考えています。
Q.臨時休校中に、児童生徒が外出して運動をしてもいいのか。
児童生徒の健康保持の観点から、運動不足やストレスを解消するために行う運動の機会を確保することも大切であると考えており、安全な環境の下に行われる日常的な運動(ジョギング、散歩、縄跳びなど)を本人および家庭の判断において行うことまで一律に否定するものではありません。
ただし、一度に大人数が集まって人が密集する運動をしないなど、感染拡大を防止する観点からの配慮が必要です。
Q.学校の校庭や体育館を開放して運動する機会を提供してもいいのか。
児童生徒の運動する機会を確保するため、学校の校庭や体育館の開放を設置者や各学校などの判断において行うことについては、一律に否定するものではありません。
この場合においても、一度に大人数が集まって人が密集する運動とならないよう配慮することが必要です。
特に、屋内である体育館の開放については、ドアを広く開け、こまめな換気を心がけたり、児童生徒が手を触れる箇所(ドアノブ、手すり、スイチなど)を消毒液を利用して清掃を行うなど、感染拡大防止のための防護措置などを講じた上で、少人数の児童生徒への開放にとどめるなど、より慎重な対応が必要であると考えます。
Q.図書館の開館、利用は可能なのか。
公益社団法人日本図書館協会が2月28日に公表した「新型コロナウイルス感染症による学校休校に係る図書館の対応について」では、
「学校が休校になった場合、児童生徒が図書館(中略)を訪れる可能性は高いと思われます。各図書館・学校図書館におかれましては、自治体、教育委員会、設置母体等と、密接に情報交換・協議をして歩調を合わせ、それぞれの地域の状況に適した、感染拡大を防ぐ対応を図っていただきたい」
とされています。
各図書館の開館、運営については、こうした点を踏まえ、適切に判断していただきたいと考えます。
なお、各図書館では、
(1)一人当たりの貸出冊数を通常よりも多くしたり、貸出期間を通常よりも延長したりする。
(2)休館中でも事前に予約した本の貸出等は行う。
(3)学校図書室を、児童の自主学習スペースとして活用する。
などの柔軟な取組も行われています。こうした例も参考にしていただくようお願いします。