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小学生が立ち上げたクラファンが、300万円以上を達成。遠い国の子ども達に、彼らが伝えたいこと。

ある小学生が、難民キャンプで暮らすロヒンギャの人びとのために始めた募金活動で、300万円以上を達成。そこには、遠い国の子ども達に届けたい思いがありました。

群馬県館林市の小学生たちが始めたプロジェクト、「僕たち私たちにできること」。

ミャンマーの故郷を追われ、隣国バングラデシュにある難民キャンプで暮らすロヒンギャの人びとのために始めた募金活動は、2ヶ月で300万円以上を集める大成功を収めた。

昨日の23時59分に、クラウドファウンディングが終了しました。 沢山のご支援ありがとうございました!!!!!!!!!!!! 支援の事は、ロヒンギャの人達や、現地で支援活動をしている人達にお話しを聞いて進めてます。また報告します! #ロヒンギャ #難民支援 #クラウドファウンディング

クラウドファンディングを立ち上げたのは、小学6年生の鈴木聡真さん(12)らだ。

Hana Shimada/ BuzzFeed

館林市の小学6年生、鈴木聡真さん(12)。

鈴木さんらが暮らす、群馬県館林市は、人口の3.4%(2020年8月時点)が外国籍。外国人が多く住む市としても知られる。


その中には、ロヒンギャの人々も含まれる。ロヒンギャとは、ミャンマーの少数民族の一つ。ミャンマーの多数派は仏教徒だ。一方、ロヒンギャはイスラム教を信仰していることもあり、長らく差別の対象となってきた。政府はロヒンギャの人々にミャンマーの国籍を認めておらず、多くは無国籍となっている。

館林市に暮らすロヒンギャの多くは、90年代や2000年初頭にミャンマーでの迫害から逃れ、日本に難民として渡った人々と、その家族だ。その数は約260人。日本にいるロヒンギャの総数の9割近くに及ぶ。

同じ街に暮らす、ロヒンギャの人との出会い。

Hana Shimada/ BuzzFeed

鈴木さんらと、館林市に住むロヒンギャのアウンティンさん。

今年6月に初めて「ロヒンギャ」という言葉を知った鈴木さんは、その現状を知るため、館林に住むロヒンギャのアウンティンさんという男性を訪ねた。

アウンティンさんの話から、バングラデシュの難民キャンプに暮らすロヒンギャの子ども達の現状を知った鈴木さんとその友人たちは、そこからロヒンギャ問題を扱う講演会に出席したりして、ロヒンギャや難民の問題について学んでいったという。

Hana Shimada/ BuzzFeed

ロヒンギャについての講演会や、新聞記事などから得た知識がまとめられた、手書きのノート。

「もし自分がロヒンギャの人たちと同じ、ひどい扱いを受けていたら、すぐ逃げていたと思います。動画で、『家族が死んじゃった』とか話しているのを見て、これは自分だけの問題じゃないし、みんなの問題だと思って助けたいと思いました」

初めてロヒンギャの問題に触れた時の心情を、鈴木さんはこう振り返る。そして「自分たちにできることはないか」と考え始めた鈴木さんらは、クラウドファンディングを立ち上げることを決めた。お金が関わる話なので、実際の手続きや全体の監督は、保護者らが行った。

1000人以上から、300万円を超える支援が集まった。

クラウドファンディングページより / Via camp-fire.jp

8月25日から10月25日の2ヶ月にわたったクラウドファンディングには、最終的に1,118人の支援者から305万6千円が寄せられた。当初の目標金額の10万円の約30倍もの寄付金額が集めったのだ。

鈴木さん達はクラウドファンディングの募集期間に、現地や日本のジャーナリスト、難民キャンプで働く世界の医療団、在日ビルマロヒンギャ協会、館林市の国際交流協会などに連絡を取りながら、支援金額の使い方を決めてきたという。

関係者の話を参考に話し合った結果、今回集められた支援金は、文房具、サッカーボール、毛布、ビーチサンダル、懐中電灯、パソコン、トイレ、水道などの購入に役立てられるという。

今日は僕たちの活動の中間報告を、子どもが教える学校でしました。こうして発表するのは初めてだったので、とても緊張しました。世界の医療団の中嶋さんも、難民キャンプの事とかお話ししてくれました。今日の動画はホームページから観れます!https://t.co/IBUo6kPsVk

日本に暮らすロヒンギャの人々からも感謝の声が。

僕たち私たちにできること(@bokutachi2020)提供

クラウドファンディングの成功を受けて、日本国内に暮らすロヒンギャの人々からも鈴木さんや、支援者への感謝の言葉が届けられた。

カディザさんは、子ども達と共に「ご協力をしてくれた皆様。ロヒンギャの子どもたちを考えてくれてありがとうございます。1人のロヒンギャとして心から感謝しています」とコメントした。

僕たち私たちにできること(@bokutachi2020)提供

またルリカさんは、「本来ならば、ロヒンギャである自分たちがやらなくてはいけないことを、鈴木くん達がやってくれていることに感動しています。これから鈴木くんたちの活動を応援しながら、自分ができるサポートをやっていきたいと思います」と、感謝の気持ちを示した。

僕たち私たちにできること(@bokutachi2020)提供

鈴木さんたちにロヒンギャの現状について伝えてきたアウンティンさんも、喜びと感謝の声を寄せている。「ちゃんと難民キャンプの子ども達に届くようにしたいと思います。みなさん、(優しい)心持ってくれて本当にありがとうございました」

「知ってくれた人たちがまた、広めてくれることを願っています」

僕たち私たちにできること(@bokutachi2020)提供

左から、「僕たち私たちにできること」プロジェクトメンバーの、一寸木悠喜さん(7)、鈴木聡真さん(12)、一寸木大喜さん(10)、鈴木杏さん(9)。

プロジェクトメンバーの4人からのメッセージは以下の通りだ。

・鈴木聡真さん(12)

「1000人以上の人たちがクラウドファンディングを支援してくれたことは嬉しいですが、何よりも嬉しいのは、1000人以上の人がロヒンギャのことを知ってくれたことです。その知ってくれた人たちがまた、広めてくれることを願っています。ありがとうございました」

・鈴木杏さん(9)

「たくさんの支援が集まって本当に嬉しいです。私と同じロヒンギャの女の子達を、精一杯頑張って助けられたらなと思います。本当にありがとうございました」

・一寸木大喜さん(10)

「たくさんの人に支援をしてもらって、僕たちも勇気をもらいました。きちんとした支援が出来るようにがんばります!」

・一寸木悠喜さん(7)

「いっぱい支援してくれて、ありがとうございました」

支援金は今後何回かに分けて現地の難民キャンプに支援が届けられる予定だ。

「この支援金で、学校も作る事ができるとのアドバイスももらったので、本当に学校が足りないなら将来的にそれも出来ると思っています」と、鈴木さんらは今後の支援の展望についても触れた。

Contact Hana Shimada at hana.shimada@buzzfeed.com.

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