亡くなった大切な人との記憶。忘れるのは恐いこと?
身近な人を亡くし、その人の記憶が薄れてしまうことに恐怖を抱いたことのある人もいるのではないだろうか。
そんな死との向き合い方にヒントをくれるような、ある美大生の卒業制作がTwitter上で話題を呼んでいる。
卒業制作「Phantom」
BuzzFeed Newsは制作者の倉本大豪さんを取材した。
薄れることのない「簡単に消えていく記憶への恐怖」
作品に込めたのは「消えていく記憶を受け入れる」というメッセージ
新型コロナウイルスの影響で中止となってしまった卒業展示。しかし制作者の思いは変わらない。
親友に作品を観て、どう感じてほしいかという質問に「『卒業制作お疲れ様』って言ってくれたらそれでいいです」と答える倉本さん。
親友のお母さんも来てくれる予定だったという卒業展示は、新型コロナウイルスの影響で中止となってしまった。
倉本さんは「この作品を観ていただきたかった方から感想をいただけなかったことが一番悲しかった」としながらも、Twitterでの反響にこう応えた。
「200件近いご感想をいただきました。涙を流してくれてた方や、悩んでいたけど心が落ち着いたと教えてくれる方がいて、本当に作って良かったと思いました」
「僕と同じように薄れていく記憶に恐怖を抱いている方がたくさんいると思うのですが、作品のメッセージにしていた『脆さ、儚さの美しさ』や『消えていく記憶を受け入れる』ということを感じていただけたら。そして観ていただいた方自身の死の解釈の手掛かりになれたら嬉しいです」