吃音の「僕」は、演劇部に入った。漫画がTwitterで話題

    吃音のせいで、たくさんの事を諦めてきた……「僕」がやっと見つけた、変わることのできる舞台ーー。

    吃音を持つ男の子の「ある挑戦」を描いた漫画がTwitter上に投稿され、話題となっています。

    「何か苦手なことがある方にとって、背中を押してくれるような作品であれたら」という、作者の想いが込められているそうです。

    いったいどのような内容なのでしょうか……?

    物語は吃音をもつ主人公が、自己紹介をする場面から始まります。

    うまく喋ることが出来ず、その場で立ちすくんでしまう主人公。

    自信を持てない自分と比べ、堂々としている同級生に憧れの気持ちをもつ主人公。

    少し演劇部に興味を持った「僕」。でも……

    主人公は、吃音によって辛い思いをした今までの経験を思い出します。

    主人公は、気になる子に惹かれつつ思い切って演劇部に入部します。

    引っ込み思案な「僕」に、ぐさっと刺さった一言。

    お芝居がやりたくないわけじゃないけど…自信を持てずに踏み出せないーー。

    そんな「僕」にある変化が現れます。

    吃音のことを忘れ、一心に演技をする「僕」

    演技をしている時は、自分が自然に喋れていることに気づきます。

    そして大きな挑戦が、突然訪れます。

    僕にも、出来るかもしれない。

    演劇部に入った心の内をぶつけます。

    自信を持てずにいる「僕」にかけられた "ある言葉" 。

    心の準備をし、思い切って舞台にたった「僕」

    「僕」は緊張し、再び立ちすくんでしまいます。

    諦めの雰囲気が広がるなか……

    見事、役を演じ切りました。

    こうして「僕」は変わることができる舞台を見つけたのでした。

    吃音を持つ方の苦労、そしてそれを力強く乗り越えていく主人公の姿を描いたこの作品は大きな反響を呼びました。

    Twitter上で2千以上リツイート、6千以上いいねを集めるほど、話題に。

    リプ欄には「感動した」「泣ける…」といった感想の他にも、吃音症を持った方からの共感、感謝の声も寄せられています。

    BuzzFeed Newsはこの作品を描かれた漫画家の有吉史織さんを取材しました。

    漫画を描く以前から、「吃音というもの自体は知っていたけれど、あまりよく知らなかった」という有吉さん。

    この漫画を描こうと思ったきっかけは、「数年前に流行したアプリで吃音の方から、あるメッセージを受信したこと」だったといいます。

    「そのメッセージの中で、吃音の知名度の低さや治すことの難しさ、上手く喋れない苦悩等を知り、私も自分のできることで吃音の人達に寄り添いたいと思いました」

    当時は「まだフォロワーも少なく、メッセージを上げても全然拡散されず、『こんな影響力が低い奴が受信してしまって申し訳ない……』」と思っていたという有吉さん。

    今回のTwitter上での反響を受け、「沢山の方々に作品を読んでいただけて、数年越しにあのメッセージに応えられたような気がして、とても嬉しいです」と語りました。

    「苦手なことがある方にとって、背中を押してくれるような作品であれたら」