姉妹だからこそ、いろいろあるよね。そんなことが伝わってくる写真たち

    どんな仲良し姉妹にだって、上手くいかないことはある

    写真家ソフィー・ハリス=テイラーは、『Sisters(姉妹)』を刊行した。姉妹の間でしか共有できない、独特で親密なつながりを捉えた写真集だ。ディープで、ときには複雑な姉妹関係だが、写真にそれぞれの姉妹の物語や彼女らの会話が添えられ、心温まる姉妹関係が伝わってくる。

    今回、ソフィー・ハリス=テイラーはBuzzFeed Newsに、『Sisters』の中から厳選した作品と、ライターのエマ・フィナモアが書いた姉妹の物語を提供してくれた。また、ハリス=テイラー自身の姉妹関係が、この本にどのような影響を与えたかについても、自身の考えを述べている。


    何年もの間、私は自分の妹と思いやりある関係を持たなければ、というプレッシャーを感じていた。様々な理由があり、自然にそうなることはなかった。このことについて考え始めた私は、姉妹関係の持つ力学についてさらに探求したいと思った。このプロジェクトで自分が何を捉えようとしているのか、どこに向かっていくのかよくわからないまま、私はソーシャルメディアを介し、さまざまな姉妹たちに写真プロジェクトに参加してほしいと呼びかけた。非常に組織的な形で始まったこのプロジェクトは、その後、私が当初想像していたよりずっと大きなものへと発展した。

    Hoxton Mini Press

    妹と難しい関係にあった私は、何らかの方法で、自分自身の姉妹関係がうまくいっていない理由を発見し、強い絆をつくる秘訣を見つけたいと思った。

    姉妹関係は、もっとも複雑な人間関係の1つでありながら、見過ごされることが非常に多い。親しみ、信頼、競争、愛、理解など、あまりにたくさんの要素が絡んでいるのだ。同じ家に育ち、大抵は同じ年頃で、同性で、生涯一緒に成長していくという姉妹の関係は、魅力的で、ほかとは違う人間の成長と力学を示すものだ。

    私がおそらく一番興味深いと感じたことは、過去の出来事に対する見解が、姉妹で非常に異なるという点だ。全ての姉妹が、生涯にかけての共通の思い出を持っているが、その解釈の仕方があまりに違っているのは驚くべきことだ。結局そして、おそらく(プロジェクトの)最初から、ずっと明らかだったのは、私が出会った中でも、一番仲良しだった姉妹でさえ、その関係に傷1つない姉妹はいないということだ。

    ときに姉妹たちは、対話することで、何か大切なものを見つけているように見えた。私たちはみな、男も女も、友だちも家族も、自分たちの関係、特に近ければ近いほど、その人との関係をよく考え、理解を深めることで、何かを得ることができるのではないだろうか。

    アナ(28)とケイト(37)

    Sophie Harris-Taylor

    ほぼ10歳離れているこの2人は、住んでいる場所も遠く離れている。ケイトはアメリカ、アナはロンドンだ。子ども時代、アナは両親といつも一緒にいて、過保護に育った。ケイトはアナより自立していて、家族の問題児だった。現在、アナは社交的で、ケイトは下手な人付き合いを何とか頑張っている。たまに一緒に過ごせるときは、非常に中身の濃い時間を過ごす。めったにないことだからこそ、その時間を大切にするのだ。

    ケイト:「私、羨ましいんです。でも、嫌な意味じゃなくて。アナは本当に何でもできて美人だと思います。私より背が高く、そばかすも多い彼女によく嫉妬しています」

    アナ:「羨ましく思う気持ちは、私も全く同じです。ケイトの方がきれいですし、いろいろなことができて、家族の中でも賢いんです」

    アン(62)とメン(61)

    Sophie Harris-Taylor

    マレーシアで育った2人。アンは、大好きだったツイッギーの真似をして、ミニスカートをはき、それと合わせた下着をはいていた。男の子たちと走り回り、子牛を乗り回し、おもちゃのパチンコやピストルをつくっていた。メンの方は、家でおとなしくしている良い子だった。

    反抗的だったアンは、イギリス式の寄宿学校へ送られて日々の雑事を逃れた。一方で、中国式の教育を受けたメンは、家のことを一手に引き受けた。大人になっても対照的な2人だが、この違いにもかかわらず、今はとても仲良しだ。

    メン:「アンのことがいつも羨ましかったです」

    アン:「私は羨ましく思ったことなんてありません」

    フロー(20)、ミリー(16)、クララ(15)、ベア(6)、セシリー(8)、オキ(11)

    Sophie Harris-Taylor

    大人数の姉妹(兄弟も3人いるため、全部で9人だ)は、その中で小さなグループに分かれている。一番幼い2人はたいてい仲良しで、ティーンエイジャーの2人もくっついている。フローとオキは、自分たちのことを「維持力」と呼ぶ。幼い妹たちと上の姉たちをつなぐ役割という意味だ。そしてフローは、最年長としてみんなを助けている。フローはミュージシャンで、ツアーで家を長く空けていることがあり、それがつらいときもある。末っ子の成長を見られないからだ。姉妹たちも、フローがもっと家にいられればいいのにと思っている。

    ベア:「大きくなったら、子どもは7人ほしい。あと、犬が3匹に猫が1匹、魚2匹とハムスターも。あと、養子も受け入れたいかも」


    フレヤ(11)とジョージア(16)

    Sophie Harris-Taylor

    この年頃の姉妹にありがちだが、フレヤとジョージアは、お互い好きなのに、喧嘩ばかりしている。フレヤはジョージアの部屋から洋服を勝手に持ち出すし、ジョージアの友だちが遊びに来ると、仲間に入れてもらいたくてウロウロする。それが喧嘩に発展する。それでも、2人の部屋は隣りあわせで、よくおしゃべりしたり、一緒にネイルをしたりする。ジョージアが留守にするときは、Instagramでやり取りするけれど、フレヤは、車の中で話し相手がいないのが寂しい。

    ジョージア:「ずっと妹が欲しかったから、ママに『お願い、もう1人産んで』って頼んでました」


    グレイス(17)とジェシー(8カ月)

    Sophie Harris-Taylor

    この姉妹関係は、非常に日が浅い。ジェシーはまだ8カ月。グレイスは、3年前に弟(ジェシーの兄)が生まれるまで1人っ子だった。グレイスは、おかげで、どちらの良い面も経験できたと思っている。グレイスは、妹や弟を持つことの楽しさを経験している。そして、おもちゃの取り合いになることも決してない。弟は自分に似ているなと思うが、赤ちゃんの妹は、自分よりおおらかな性格だと思っている。

    グレイス:「小さすぎて、まだ性格はほとんどないですね」


    リジー(26)とフロー(21)

    Sophie Harris-Taylor

    リジーが10代後半から20代前半、フローがティーンエイジャーだったとき、2人は4年間、2人だけで暮らしていた。そうすると早く大人になる。リジーは、できる限りの責任を負って親代わりになった。フローは姉を崇拝した。姉の喫煙も例外でない。そして2人はとてもそっくりになった。ときどき、鏡に話しているような気分になることもある。

    フロー:「リジーと一緒にいると、たぶん、ほかの誰と一緒にいるより幸せで、居心地がいいと感じるわ」


    クレア(55)とジュリエット(60)

    Sophie Harris-Taylor

    この2人は、非常に異なる人生を歩んできた。クレアは障害を持ちながらも自立しようと奮闘し、ジュリエットは、ほかの2人の妹も含めた家族全体を支えてこなければならなかった(少なくともそう感じていた)。クレアは7歳で寄宿学校に入れられ、ひどくホームシックになった。それでも2人には、子どもの頃の思い出がある。「ピクシー」という名の人形を、青い乳母車に乗せて散歩に出かけたことや、角の店までアイスクリームを買いに行ったこと。ジュリエットはクレアの強さを尊敬している。電話に出ないことがあるのは玉に瑕だが…。

    クレア:「彼女は、親切で優しいです」

    ジュリエット:「『醜いおばさん』って言うと思ってた」

    クレア:「うるさい」


    レイチェル(27)とミシェル(31)

    Sophie Harris-Taylor

    2人とも非常に静かだが、ミシェルとレイチェルは毎日、ときには1時間ごとに話をする。FaceTime(アップルのビデオ通話)やメール、WhatsApp(インスタントメッセンジャー)やInstagramを使う。今は、お互い夫と住んでいるが、よく遊び、一緒に旅行を楽しむ。思い出に残っているのは、羽目を外したラスベガス旅行や、スペインのイビサ島のこと。照りつける太陽の下、波にもまれ、日差しに焼かれた髪の毛がクルクルにカールして頭が爆発したようになり、小さなビーチから笑いながら戻ってきたのも楽しい記憶だ。

    ミシェル:「子どもの話をするとき、男の子が欲しい夫は、『女の子は1人でいい』って言うんです。でも私はいつもこう言います。「だめ。女の子は2人以上いなくちゃ。女には女のきょうだいが必要」


    ミミ(4)とココ(9)

    Sophie Harris-Taylor

    「仲良く半ぶんこ」ができなかったり、ときには、お互いの友だちが遊びに来ていると邪魔したりすることもあるけれど、ミミとココはとても良い「友だち」だ。喧嘩しても2人はたいてい仲直りする。ミミが「また友だちに戻れる?」と聞くのだ。2人は、一緒の寝室が大好き。真夜中までふざけたり、おしゃべりしたり、飛び回ったりできるからだ。ミミは、化け物が階段を上ってくる怖い夢を見たときには、ココのベッドに入ってくる。

    ココ:「ミミは私と同じがいいんです」

    ミミ:「ときどき、ココのことを『ミミ』って呼んじゃう」


    リアン(14)、アナヤ(11)、シエナ(6)、キアナ(4)

    Sophie Harris-Taylor

    本人たちによると、末の2人は正反対だという。シエナはおてんばで、車とXbox(ゲーム機)が大好き、木登りもサルみたいにうまい。一方のキアナは、「女の子らしい女の子」だ。リアンは、自分は2人の中間だと思う。彼女たちには4人の兄弟もいる。リアンとアナヤは、夜眠れないときを除いて、あまり同じ寝室で寝るのは好きじゃない。

    リアン:「私はチーズとトマトが好きじゃないけど、他のみんなはチーズとトマトが好きなの」


    ロチェル(25)とサブリナ(27)

    Sophie Harris-Taylor

    2人はどんな環境にも適応でき、違う社会に住んでいるお互いの立場を理解することができる。小さい頃は野生的な子どもだったサブリナがいまは自称「エセックスの人気者」で、女優のロチェルは芸術家タイプだ。両親が離婚したとき、2人は数年間離れて暮らしていた。ショックだった。それまでは、ホームコメディ・ドラマ『愉快なブレディ一家』のような楽しい家族だったのだ。しかし2人は、毎週月曜にパディントンにある「Windsor」というパブで落ち合い、姉妹の絆を深めていた。

    ロチェル:「毎週月曜は必ず会って、世の中について語り合い、離れていた間のことを話し、不平を言ったり泣いたりしていました。そして、次の月曜までの姉妹関係を蓄えていたんです」


    サム(46)とヴィッキー(45)

    Sophie Harris-Taylor

    同じ星座でありながら、全く違う性格の2人。ヴィッキーは野生的で、涙もろいのに対し、サムはあまり自分の感情を表に出さない。でも10代の頃、父親と口論したときは別だった。言い返さないと気が済まない性格なのだ。それと昨年の夏休み、ヴィッキーの顔に飲み物を浴びせたときもそうだった。現在は2人ともPR関係の仕事をしている。自分たちが思っているより、2人は似ているのかもしれない。

    ヴィッキー:「ロンドンから引っ越す話があるんだけど、そんなことできるのかな。サムの近くにいないのは変なので」

    サム:「将来は一緒の老人ホームに入るんです」


    ジータ(10)とユニティ(12)

    Sophie Harris-Taylor

    ユニティとジータは、一緒にいるのが大好き。話をするのも楽しいけれど、ふざけ合うのも楽しいものだ。ユニティはジータを守らなくてはと思っている。ユニティの友だちが遊びに来て、ジータが彼女の真似をしてイラッとしたときであってもだ。ユニティはおとなしくて、ジータは賑やかな方だ(少なくとも人前では)。それでも2人は、同じ音楽を聴き、同じおもちゃで遊ぶ。2人で仲良く共有しているのだ。2人ともジェットコースターが好きで、猛スピードでアップダウンするスリルがたまらない。それから議論するのも楽しい。あまり長引かないならばだが。

    ユニティ:「ときどき私がジータに怒ると、早口になります。だってジータは、私の言いたいことがわかるから。お互い何を考えているのか、わかるんです。私はジータが何を考えているかわかります」


    『Sisters』は現在、イギリスの各書店にて販売中。2018年にはアメリカでも発売する予定。書籍購入はこちらへ。


    この記事は英語から翻訳されました。翻訳:浅野美抄子/ガリレオ、編集:BuzzFeed Japan