投票用紙に名前を書くのは日本だけ? 世界のいろんな投票方法

    まさかのトイレでの投票。

    もうすぐ投票日。投票記載台の前に立って、投票用紙に記入している間、思うのが……

    もっと効率的な投票方法ないの?

    1950年から採用されているこの投票方法。手書きで候補者氏名や政党名を投票用紙に記入するのは、ほぼ日本だけらしい

    ほかの国では、どんな風に投票しているのか。

    BuzzFeed Newsは世界に散らばる各オフィスの同僚たちに、投票方法について聞いた。一部を紹介する。

    ドイツ

    通常投票では、有権者は2つ票を持っている。第1票は、地域の候補者を選ぶ。この票でどの候補者が議席を獲得するのかが決まる。第2票には政党を選んで、各政党の議席数を決める。

    チェックやXマークをつけたり、塗りつぶしてもいい。肝心なのは、どれを選択したのかがはっきりわかるかどうか。

    イギリス

    イギリスは、項目をチェックするシステム。適任者がいなかったら、棄権して落書きをする人も多い。

    トルコ

    トルコの通常選挙では、1枚の長い紙に政党名がすべて印字されている。政党が15も選挙に出たりするから本当に長い。

    投票所に「Evet(トルコ語でYes)」と彫ったスタンプが置いてある。それを該当する丸の中に押すだけ。丸の外に押したり、スタンプ以外で印をつけたら、無効になる。

    トルコでは、投票が義務付けられていて、棄権すると罰金を払わなければいけないこともある。罰金と言っても1200円くらい。投票しなかった人を探し当てる方がコストかかるから、厳密には適用されていない。トルコは投票率が高く、2015年6月と11月の選挙では87%だった。

    ネパール

    ネパールには、とにかく政党がたくさんありすぎる。選挙運動中、各政党はユニークなシンボルを使う。たとえば、今の政府は太陽のシンボル。野党は木を使っている。

    投票所では、 卐 サインのスタンプとインクパッドが渡される。そして、当選してほしい政党の横にスタンプを押す。投票用紙を折って投票箱に投函したら終了。

    カナダ

    カナダでは、Xマークをつけるだけ。これほどつまんない投票なんてない。投票所は、学校の体育館、公民館とかに設置されることが多い。

    メキシコ

    投票用紙に政党と候補者が記載されていて、そこにXマークを記入する。投票が終わったら、投票箱に投函した証拠として親指にインクがつけられる。

    よくアドバイスされるのが、自分でペンを持って行くこと。勝手に誰かに消されて、票を変えられることが、しょっちゅうあるから。

    メキシコには、こんな無効票がある。

    アルゼンチン

    アルゼンチンでは、候補者や政党の名前が印字されていた紙を取って折り、それを封筒に入れる。

    時には、こんなところで投票をしなければいけない。

    ブラジル

    ブラジルは電子投票。棄権は、登録されていない番号か白いボタンを押すとできる。通常、3時間後には、投票結果が出ている。

    16歳から投票できるけど、義務付けられているのは18歳から70歳まで。もちろん70歳以上の人もできるけれど。

    ガンビア

    ガンビアでは、ビー玉を使って投票する。各候補者の名前が表記されているドラム缶の中に入れる。識字率が低いガンビアに、1960年代に導入されたシステム。

    不正を防ぐために、ビー玉は特定の形や色のものしか使っていない。一度しか投票していないのがわかるように、ドラム缶にビー玉を入れると鈴が鳴るようになっている。自転車のベルの音とドラム缶の音が似ているから、自転車を投票所に持ち込むことは禁じられている。

    でも投票は、20年間同じ候補者が勝ち続けているから、はっきり言って無意味。

    この記事はBuzzFeedのSebastian Fiebrig、Flora Paul、Conz Preti、Bibine Barud、Anup Kaphle、Alp Ozcelik、Rachael Krishna、Ishmael Daro、Monica Markの協力を得て作成しました。