PANIC! AT THE DISCO 来日インタビュー!日本のファンに伝えたいこととは

    単独ライブツアーで来日しているPANIC! AT THE DISCOに独占インタビュー。

    今年で14周年を迎えるも勢いは衰えることない、アメリカのロックバンドPANIC! AT THE DISCO。

    Terumi Fukano

    アルバム『DEATH OF A BACHELOR / ある独身男の死』と最新作『Pray For The Wicked / プレイ・フォー・ザ・ウィキッド』の2作連続で全米1位を獲得。

    そんなPANIC! AT THE DISCO(以下、P!ATD)が、現在、日本で初の単独ツアー「PRAY FOR THE WICKED TOUR IN JAPAN 2018」のために来日している。

    YouTubeでこの動画を見る

    youtube.com

    P!ATDが活動し始めた頃はアメリカでエモ・ブームだった最中だったこともあり、「エモバンド」というジャンルで括られていた。(本人たちは、当時、「そんなステレオタイプには当てはまらない」と否定したこともある)

    そして、現在もなお、初期のポップ・パンクから、R&B、ダンスポップなどと、アルバムが出るたびにあらゆる音楽性にチャレンジし変化を遂げている。

    Robert Knight Archive / Redferns

    ▲2006年のP!ATDメンバー。バンドのメンバーは何度か入れ替わり、最後に残ったオリジナルメンバーは、フロントマンとボーカリストのブレンドン・ユーリ(Brendon Urie、左から二番目)の一人だけ。

    BuzzFeedはZepp Tokyoでのライブ前に、P!ATDのブレンドン・ユーリにインタビューをした。

    ブレンドンの子ども時代の記憶や自分のルーツを辿っている新アルバム。幼少期を振り返ってわかったこととは。また、日本でのライブへの思いを語ってもらった。

    ——日本で初の単独ツアーですね。いかがですか?ファンに期待して欲しいことは?

    楽しみにしてくれると嬉しいよ。僕たちにとって、これまでで一番面白いライブだから。みんながどう受け取るかはわからないけど、それが伝わると良いな。ライブは騒いで汗まみれになると思うよ。

    ——6月には新アルバム『Pray For The Wicked』がリリースされましたが、どのような方向性なのでしょうか?

    ブロードウェイで『キンキーブーツ』の出演がちょうど終わったあと、インスピレーションをたくさん受けたのもあって、一年は休もうと思っていたんだ。

    でも二日間ずっとゲーム以外何もしないで過ごしていたら「あー、もう我慢できない」ってなって(笑)。

    こんな感じで時々、曲作りの衝動に駆られるんだ。事前に何も決まっていないし、何をしたいのかすらわかんないのに。

    今回は、ブロードウェイにいる間に作ったデモを振り返って作曲したよ。

    Walter Mcbride / WireImage

    ▲ブロードウェイで『キンキーブーツ』に出演したブレンドン。ミュージカルに挑戦し、シンディ・ローパーに毎週ボーカルコーチをお願いしたことで、歌い方や演奏に対する意識が変わったという。

    それと最近、幼少期について話すことが多くなってきてて、ノスタルジーを感じていたんだ。

    初めて買ったギターは60ドルだったんだけど(笑)、それを買えるまでは、ダンボールを使っていたんだ。ギターの形に切って、毛糸を通して、鏡の前に立ってはロックスターになりきってた。

    アルバムでは、こんな思い出や自分の記憶を美化しながら、幼い頃描いていた夢がどんだけ野心的だったのかについて触れているよ。

    YouTubeでこの動画を見る

    youtube.com

    ——子どもの頃に思い描いていたものと、大人になった今とでは違いますか?

    ステージでの演奏は、小さい頃にイメージしていたそのままだよ。でも、実際は、想像をはるかに超える努力が必要だった。

    何もかも、なるようになって、上手くいくと思っていたんだけど、現実はぜんぜん違う。欲しいものを手に入れるには、相当努力しなければいけない。

    チャレンジばかりだけど、自分が全力で音楽を演奏したときに得られる感覚は、ドラッグよりも最高さ。

    Terumi Fukano

    ——新アルバムでは、ブロードウェイのミュージカルみたいに、いろんなジャンルの曲が一つにまとまって入っていますよね。

    音楽のジャンル間を飛び回るのが好きなんだ。ブロードウェイも同じで、どの曲もある感情を表している。

    シンディ・ローパーが『キンキーブーツ』のナンバーを作曲したんだけど、伝えたいビジョンがはっきり耳に伝わってくる。

    でも、どの曲も全然違っていて、70年代のロックジャムを聞いたと思ったらディスコナンバーに移って。80年代のシンセポップになることもあるんだ。

    僕自身は、ADHDだからかもしれないけど、一つのことをやっていると飽きてきちゃうんだ。音楽でも、自分がやったことがないものに挑戦したくなる。ボーカルで曲を初めてEDMを途中で投げ入れるとか。

    Terumi Fukano

    人から学ぶのも好き。どんな職業、宗教、人種でも、みんなと仲良くするのは大事だと思う。その人から学べることは必ずあるんだよ。

    大阪に行った時にも、ある日本のバンドに出会ったんだ。その人たちと座ってビールを飲みながら影響を受けたアーティストの名前を言い合っていたんだけど、それがすごく似てて驚いたよ。

    ニルヴァーナ (Nirvana)について語り合ったあとに、ボーカルで大好きなマイケル・ボルトンにも触れてみたんだ。そしたら向こうも『ボルトンは最高だよね!』となって、意気投合して。

    人と会話すると、共通点を知ることができるから好きだよ。

    ——P!ATDは初期でエモバンドとも呼ばれることがありましたが、ブレンドンさんにとって「エモい音楽」とはどういう意味を持つものなのでしょうか?

    昔のインタビューで「エモ」ってなに、と聞かれたときには、「『エモ』はエモーション(感情)の略。感情なしに作曲することなんて意味あるの?」と言っていたんだ。

    アメリカでは最近、ラッパーのジュースとかが、エモさを表す音楽を「ハートブレイク・ソング」と呼んでいる。

    R&B、ヒップホップ、ポップ、ロックそしてエモがちょっとずつ混ざってるんだ。奇抜で新しい感じだけど、僕はすごく好きだよ。

    どんな時でも、ハッピーな曲より悲しい曲がもっと必要だと思うんだ。明るい曲は、聞きやすくてどんなムードでも聞ける。

    でも、悲しい曲を聴くと、自分をもっと良くしようと思えるし、自分自身を癒す方法を身につけられる。

    僕自身、悲しい時には悲しい曲を聴くのが大好きで。さらに悲しみを深掘りすることで、どういう感情をなぜ感じているのか探ることができるが良い。

    悲しい曲は、自分を知るための学習ツールだと思うんだよね。

    Panic at the disco あーーーー激アツだった。 こんなに小さい箱でやってんの日本だけなんじゃねーかって思うくらい小さかったし近かったな。 最高にロックでエモかったわ。 かっこええ。ばりかっこええ。

    ——最後に、日本のファンへのメッセージをお願いします。

    とにかく、「ありがとうございます!」かな。実は昨日、飛行機の中でちょっと涙でいっぱいになりそうだったんだよ。

    ビールを飲んでいたからかもしれないけど、映画を観ながら、ふと小さい頃のことを思い出して気が付いたんだ。「31歳になった僕はいま、日本に飛んでいるんだよな。すげぇ」って。

    Terumi Fukano

    ▲ブロードウェイに出たこともあるブレンドンの声量はハンパなく、ライブハウスで思い存分に聞けるのは至上の贅沢。

    遠いし音も悪いけどMiss Jacksonでのブレンドンのバックフリップと会場大歓声の様子をどうしても伝えたい。本当に最高のライブでした。 #PanicAtTheDisco #PATD #PrayForTheWickedTour https://t.co/9zjtbE0Mfd

    仕事で旅できる人なんてそうそういないし、ましてや自分が楽しんでやっていることを仕事と呼べるのはズルいくらい。もちろん一生懸命に働いているし、ストレスは溜まるけど、すごく楽しめているからイライラしたことは一度もないよ。

    ファンがライブをしてほしいと思ってくれてなかったら、ここに来れなかった。だから日本のファンには、愛してると伝えたい。本当に愛してるよ。こう14年経った今でも、ライブツアーができるなんて最高で……感動して泣きそう…。そう、すごく最高なんだ。ファンでいてくれてありがとう。

    PANIC! AT THE DISCOは10月25日、大阪でZepp Osaka Bayside日本単独ツアーの最終公演をする。お見逃しなく!

    Terumi Fukano